目次 II−1


II.米国居住者の申告


1 米国所得税の概要(米国市民又は米国居住者)

1.申告ステイタス Filing Status

 米国の個人所得税申告では、最初に申告ステイタスを決定します。申告ステイタスは、婚姻関係および扶養関係で区分されています。日本の税務上では申告ステイタスという概念がなく、既婚者も独身者も、誰もが同じ税率ブラケット、同じ控除で所得税が計算されます。しかし、米国では、申告ステイタスにより、税率ブラケット、標準所得控除の額、その他の限度額等が異なりますので、重要です。


2.個人所得税の計算 Form1040

 申告ステイタスを決定したら、個人所得税の計算がスタートします。所得金額は、その年の1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得について計算します。原則、総合課税になります。ただし、キャピタルゲイン課税は、日本の申告分離のように課税されます。

 

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