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1 減価償却のあらまし

 減価償却の対象となる資産とは、その資産の性格上、資産の機能的な価値が使用や期間の経過によって潜在的に減耗するものです。いいかえれば、使えば使うほど、時が経てば経つほど価値が下がってしまう資産のことです。したがって、書画、骨董などのように価値の減少しないものは除かれます。

 通常、この価値の減少が客観的に把握できないので、「減価償却」という一定の手法で会計上の計算手続を行うわけです。

 法人税法では、固定資産の1つである減価償却資産(棚卸資産、有価証券及び繰延資産は除きます)については、下図のように分類しています。

 また、法人税法では、課税所得の計算(費用化できるか否か)を行うことから、「減価償却資産」と「非減価償却資産」の区分が重要になってきます。



■参考/資本的支出と修繕費

 資本的支出とは、固定資産に関連して支出された金額のうち、固定資産の原価を構成する支出をいいます。これに対して、修繕費は、固定資産の効用の現状維持を目的として支出されるもので、その支出した事業年度の費用となるべき支出をいいます。

 

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