中小企業の会計に関する基本要領(中小会計要領)
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 II.各論

 13.純資産
(1) 純資産とは、資産の部の合計額から負債の部の合計額を控除した額をいう。
(2) 純資産のうち株主資本は、資本金、資本剰余金、利益剰余金等から構成される。


【解説】

 純資産とは、(1)にあるように、資産の部の合計額から負債の部の合計額を控除した額をいい、そのうちの株主資本は、(2)にあるように、資本金、資本剰余金、利益剰余金等から構成されます。

 資本金及び資本剰余金は、原則として、株主から会社に払い込まれた金額をいいます。資本剰余金は、会社法上、株主への分配が認められていない資本準備金と、認められているその他資本剰余金に区分されます。設立又は株式の発行に際して、株主から会社に払い込まれた金額は、資本金に計上しますが、会社法の規定に基づき、払込金額の2分の1を超えない額については、資本金に組み入れず、資本剰余金のうち資本準備金として計上することができます。

 利益剰余金は、原則として、各期の利益の累計額から株主への配当等を控除した金額をいいます。利益剰余金は、会社法上、株主への分配が認められていない利益準備金と、認められているその他利益剰余金に区分されます。また、その他利益剰余金は、任意積立金と繰越利益剰余金に区分されます。

 配当を行った場合、会社法の規定により一定額を資本準備金又は利益準備金に計上する必要があります。

 各期の利益の累計額から株主への配当等を控除した金額は、繰越利益剰余金に計上されますが、株主総会又は取締役会の決議により任意積立金を設定することができます。

 また、期末に保有する自己株式は、純資産の部の株主資本の末尾に自己株式として一括して控除する形式で表示します。


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