社会福祉法人の会計・経理Q&A


Q28
 72万円で購入した短期所有の有価証券を80万円で売却しました。この場合の仕訳はどうなりますか。また、予算設定を行っていなかった場合にはどうなりますか。



A28

 短期の有価証券を売却して、売却益が発生した場合の仕訳は次のとおりです。


(総勘定元帳系列の仕訳−損益計算)
借方科目 金額 貸方科目 金額
流動資産 <B/S> 流動資産 <B/S>
現金預金 72 有価証券 72
預金  

(資金収支元帳系列の仕訳−資金計算)
借方科目 金額 貸方科目 金額
  <C/F>   <C/F>
仕訳なし   仕訳なし  
   

(総勘定元帳系列の仕訳−損益計算)
借方科目 金額 貸方科目 金額
流動資産 <B/S> <サービス活動外増減による収益> <P/L>
現金預金 有価証券売却益
預金 有価証券売却益

(資金収支元帳系列の仕訳−資金計算)
借方科目 金額 貸方科目 金額
  <C/F> <事業活動による収入> <C/F>
支払資金 流動資産評価減等による資金増加額等
  有価証券売却益


 予算については、これらの仕訳のうち、資金収支元帳系列の仕訳が資金収支計算書に反映されることになりますので、予算計上されている必要があります。
 とくに、この場合の「流動資産評価減等による資金増加額−有価証券売却益」の勘定科目については、普段ではなかなか使用しない科目であるので、勘定科目の設定から行う必要があるかもしれません。