相続手続き事例
事例一覧はこちら

受取人は誰?
(2010/09/29)

 Aさんが相談に来た時のことです。

 「3カ月前に母が亡くなったのですが、遺産を整理していたら、この証券がでてきまして…」

 Aさんが持ってきたのは、Aさんが受取人に指定されている生命保険の証券でした。

 話を聞いてみると、Aさん以外に相続人である兄弟が2人いて、生命保険金は誰が受け取ればいいのか困っているとのことでした。

 その理由として兄弟の1人に、

 「生命保険金も母がお金を出していたのだから相続財産だ。相続人の話し合いで受取人を決める必要がある」

と言われたとのことです。

 生命保険金の受け取りの問題で、一番重要になるのは、受取人が誰になっているかということです。

 保険契約上は、受取人となっている人からしか、保険金の請求ができず、保険金は相続財産にもならず、受取人固有の財産となるので、遺産分割協議の対象ではありません。 受取人が、仮に相続放棄をしても、保険金の請求はできます。

 今回の事例では、Aさん以外の相続人がいくら保険金を請求しても、受取人になることができません。

 生命保険金については、民法上の相続財産ではありませんが、相続税の申告の際には、みなし相続財産となることもありますので、注意が必要です。




▼ 相続手続きの詳しい情報はこちらをクリック! ▼
あんしんの相続手続支援センター