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 5.決算
1.経理業務の基礎  2.取引の発生  3.仕訳の基本、勘定科目  4.元帳と試算表  5.決算

●決算業務とは

 簿記の最終的な目的は、「貸借対照表」「損益計算書」を作成し、利害関係者*に報告することです。これらの書類を『決算書』といい、この決算書をつくるための一連の作業を『決算』といいます。

*利害関係者   決算書から、財政状態や経営成績を知ることによって利害を受ける人。
  株主・投資家・取引先などがあげられます。


■決算の時期■
 原則、仕訳や元帳転記は毎日、試算表はひと月ごとにつくるものです。これに対し、決算は決算期(通常1年)ごとに行います。当然、1会計期間につき1回なので、重要な業務になります。ひと口に決算といってもいろいろな作業が行われます。

・決算期中の仕訳作業が正しく行われているかの見直し
・試算表上の資産・負債の各勘定科目の残高を確定すること
・各勘定科目の残高を客観的な残高にすること
などがあげられます。


■具体的な決算業務■
棚卸
 決算期末にある資産をひとつひとつ現物と照らし合せて、帳簿上の残高が正しいかどうか確認する作業です。こうした作業を行っていく過程で、これまでに行った処理の訂正を行うために仕訳が発生します。これを「訂正仕訳」といいます。訂正仕訳を少なくするためには、月々の試算表を作成する時に内容の確認をきちんとしておくことが大切です。

減価償却
 決算の時だけ発生する取引です。時間の経過や資産を使ったことによって生じた価値の減少を見積もり費用として計上することをいいます。このように、決算の時だけ特別に発生する仕訳を「決算修正仕訳」と言います。


「訂正仕訳」「決算修正仕訳」を決算期の最終の「試算表」に反映させることによって『貸借対照表』『損益計算書』が作成されます