小さな会社の簡単経理
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経理をもっと経営に活用する

経理を必要悪として、帳簿づけだけで終わらせていませんか? 経理を経営にもっと活用する方法があります。財務基盤がしっかりしている黒字経営の会社は、営業・技術と並んで経理を第三の柱と考えておられます。経営陣が期首にしっかりした【経営計画】を立て、毎月正確な月次決算を行い、予想決算、予定・実績資金繰り等を見ながら経営をしていけば、赤字経営や資金ショートは起きません。経営とは計画を実行することです。

経営理念、方針などは何の役にも立たないと思っていませんか?
経営理念、方針は、いざというとき必要

【ポイント】
(1)経営理念、方針は会社がブレないために必要
(2)自分の会社は何業かで未来が決まる
(3)最初は簡単なものでも十分

 経営理念や経営方針というと大げさになります。経営理念とは、【自分の会社は何業か】を明確にし、経営方針とは、【その目的達成のためにどうして行くのか】をまとめたものです。

 「経営理念などいらない、成り行きで経営していく。」という経営者もいらっしゃるでしょう。そうです。それがあなたの会社の経営理念なのです。あるいは「会社は金儲けの手段だ。儲かるなら何でもする。」といったことや、「親から引き継いだ会社だ。面白くないが、仕方なく経営している。」これらも経営理念です。

 経営理念がいい加減なために、ライブドアのような会社になったり、バブルの時、株・不動産等の投機に走り、代々続いた会社を倒産させたりするのです。ここに2つの建設会社があります。片方の会社は、「わが社のモットーは快適な住空間を格安で提供する」とし、もう一つは、「代々の家業で職人的ないい仕事をしたい」と。結局前者の会社は、デザイン・日照・色彩・購入者のニーズ等多様な問題意識の発展の可能性を秘めていますが、後者はどうでしょうか。職人的気質で良いものをと言いますが、消費者のニーズ、時代との対応はとれているでしょうか。

 問題意識の広さ、深さは、会社全体のスキルの向上や社員を活性化させます。これから企業は、毎日同じことの繰り返しではなく、顧客のニーズを引き出し、社員の脳を活性化させることが大いなる付加価値を生み出します。右向け右の社員がいくらたくさんいても、固定費たる人件費が増えるだけです。頭を使い、如何に顧客のニーズに答え、業務を合理化し、ムリ・ムダ・ムラを失くしていこうかと考える現場の社員こそ、その会社の大きな財産です。その第一歩こそ、経営理念、経営方針で、経営者が常に考える、何かする判断基準でなければなりません。

 初めは簡単なことでも構いません。自分の会社が社会から必要とされている理由から考えられてもいいでしょう。


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