小さな会社の簡単経理
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資金繰り表の見方

会社の命、資金が回るかどうか資金繰り表は重要な資料

【ポイント】
(1)3ヶ月先の資金繰り表を作っておく
(2)資金ショートしそうな場合は事前の手当てが必要
(3)できれば売上高または売上総利益の5%の定期積金をしておく

 会社を経営すると、あるいは経理の任についていると、資金繰りばかりで頭が一杯になります。資金繰りとは会社のお金の入出金のやりとりです。入りにはまず売上が必要で、次に売掛の回収や貸倒対策があり、出の方は、固定的な家賃・税金・社会保険料・水道光熱費や電話代・給料等があり、変動的な仕入・外注費等があります。

 このような入出金の予定を一覧表にまとめたのが「資金繰り表」【図1】です。おおよそ3ヶ月の資金繰り予定表を毎月作成し、今後の資金の出入り、不足を常に把握し、金融機関との対応を準備することが大事な経営者、経理担当者の仕事です。

【図1】3ヶ月予想・実績資金繰り表
【図1】3ヶ月予想・実績資金繰り表

※営業収支・・・この金額が黒字になっているのが企業の前提です。ここが赤字であることは、バケツに穴が空いている状態と同じです。理想的な資金繰りとは、営業収支のプラスのお金で財務収支をまかなえる会社である。つまり、営業の入金マイナス出金のプラス分で毎月の借入金の返済・設備投資の購入・納税資金等を捻出できる会社です。

※事例の会社のように、3月に大きく資金回収がなされ、他の月では営業収支がマイナスという会社は、建設・不動産・卸売・季節変動値の激しい業種によく見られます。

 資金ショートをおこさないために、会社の口座がある金融機関で【定期積金】を行うことをお勧めします。毎月小さな金額でも、2年3年と続けると、まとまった金額になります。売上高や売上総利益の2%〜5%くらいを目安に貯めたいものです。今後融資を受けたいときに日々コツコツと貯めていく会社は、金融機関は大いに信用します。


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