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金融機関のつきあい方

 バブル崩壊以降金融機関のルールは大きく変わりました。一番大きく変わった点は、不動産【土地】神話の崩壊です。不動産担保融資から、決算書・収益力重視融資への変更です。

 土地や不動産・資産がどれだけあろうが、赤字企業や収益力のない企業には融資しないという金融機関の姿勢です。金融監督庁のガイドラインでも、借入金/返済力=15年という指標があります。資金使途と返済期間が重視され、企業の決算書の内容で格付する金融機関が増えました。「中小会計要領」に従って計算書類を作成している旨の税理士、公認会計士等による確認書類を信用保証協会に提出すると、保証料率が0.1%割り引かれてます。今後も担保価値よりも決算書の真実性を前提とした収益性と税金納税の額を重視した融資姿勢は一段と強まるものと思われます。

【ポイント】
(1) 金融機関は金貸しではない。企業活動活性化・円滑化が本来の役割。土地担保融資よりも決算書重視・納税重視は本来の金融機関の姿である
(2) 企業とは、一定のリスクを背負い、全社員の創造力の総和として、利潤を追求する集団であるリスクを背負わない公務員集団は最初から市場原理の中では負け組。親方日の丸的な公務員思考や大企業病は倒産の第一歩
(3) 社員の創造力を引き出すために何をすればいいのかを常に考えるのが経営陣の努め。分からないときは、自分だったらイヤだと思うことをしないことである
(4) 利潤を追求しない会社は最初から負け組。利益が出ない赤字会社は、市場から退場を迫られている。1円でも利益を出すことに執着し、全社員の能力を引き出すことが必要
(5)経営者の最初で最後の仕事は、経営計画の作成と実行である


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