経営支援徒然帖

「過去会計」から「未来会計」
(15/09/10)

 決算書を見ながら今期の利益を説明するといったことはどんな税理士でもできます。

 「今期の利益は幾らで税金はいくらになります」といったことは本当に顧問先の経営者の関心事でしょうか?

 私が経営者なら、「今期の決算予測と納税額、納税資金の確保」が最大の関心事だと思います。【過去会計】より【未来会計】が本当に必要ではないでしょうか?

 過去会計は未来を切り開くための大事な情報です。同業他社と比較して、自社の弱み・強みをつかみ、改善に向けた努力を次期の経営計画に織り込み、月次決算を実施して、計画の進捗管理を行い、予算の執行管理をしていくことこそ「不況の中の経営」と言えます。

 「決算予測・納税額・納税資金の確保」の情報が欲しいという顧問先もあれば、会社の規模はこれ以上拡大する気もないし、申告と税務調査だけはちゃんと対応して欲しいという顧問先もあります。そのニーズに応じたサービスを提供すればいいのではと思います。ただ、事務所としては、両方のニーズにきちんと答える「知識」「関心」「しくみ」をもっていないと時代に乗り遅れる気がします。