経営支援徒然帖

経営計画の公開の仕方…複数予算の意味
(15/02/10)

 経営計画書を印刷し、資金計画はまだしも損益計画だけでも全社員に公開し、予算達成の場合の成果報酬を公表すれば、社員のやる気も出てきます。

 この場合、公開用の損益計画と資金繰り用の損益計画との複数の損益予算を作成されている会社が多いようです。

1.資金繰り用の損益計画の目的

 資金繰りが廻るかどうかの損益計画であり、絶対可能な損益計画となります。資金繰りが可能かの判断ですから、絶対可能な数値でなければ倒産してしまいます。希望的観測を避け、計画段階で各人の給与減額があるかもしれないような利益水準で計画すべきです。(その利益を下廻った場合、役員、社員の減俸もありうる売上・利益数値)

2.公表用の損益計画

 目標損益計画とも言うべき、前期比より常に上方予算となります。どんなに厳しくとも(不況等)、前期より1円でも上回る売上、特に売上総利益、営業利益を目標にすべきです。下回る目標を立てた時点でその会社は負け組に荷担しています。1円でも上回るためには、商品力、企画力、技術力、サービス、創造力等が成長していかなければ達成不可能だからです。

 公表用の損益計画に実績が上回った場合、利益の何%かを社員に還元されている会社が多いです。決算賞与を予算達成で還元すれば、社員の創造力、付加価値は上がるのではないでしょうか?