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(14/11/10)
●「払ってくれるはずだ」と、期待しない 経営者が一番期待してはいけないのが、滞留売掛金の回収です。いわゆる貸し倒れの事です。 そういう状態になったら、まずは捨てることです。とれないお客さんに、どれだけコストをかけてもとれません。やり続けると、どんどん経費がかさむ事になります。中小企業でよくありがちなのが、売掛金が滞留しても、経営者が「回収できそう」「回収できないと困る」と期待することです。入金を期待していると、必死で資金繰りをして、仕事を継続してしまいます。 「払ってくれるはずだ」と期待しているから、頭を下げて、滞留売掛金をとりに行きます。 「お願いします。払ってください」と低姿勢でいっても、切羽詰っているという気迫がないから、「払いますから、今後もよろしく」といわれるだけ。払うまでには至らないのが現実です。 それでも、まだ期待して仕事を継続していると、どんどん滞留売掛金が増え、最悪な結果になってしまいます。 仕事の継続性を断ち切っても、法的手続きをとるといった内容証明を送る、あるいは支払わないのであれば、売掛金を貸付金に変え、金銭消費契約書を作成して、返済条件をつめることも必要なのです。売掛金を払わなければ、商品・サ−ビスを提供しないことと売掛金を貸付金に変更することも一考です。 ●諦めながら、行動する 弊社でも滞留している売掛金がありました。相手は債務を確認しており、「払います。払います」と言いますが、まったく払いません。 1年以上滞留していて、大した金額ではないですが、遠方にあり、スタッフに電話させると、つながらないことが多いのです。 皆さんならば、このような会社に対して、どうしますか? 多くの人は「諦めて何もしない」と答えるでしょう。毎月電話するのは、遠方だから経費がかかりますし、何もしないで、貸し倒れにしたほうが精神的にもラクだからです。 ラクにはなっても、これだと意味がありません。「諦めて何もしない」のではなく、「諦めながら、行動する」。諦めながら、行動するときは、「きちんと対応する」でいいのです。 弊社では、月末に売掛金が回収できなかったら、機械的に「翌月1日にFAXで連絡する」という決まりをつくっています。先の会社にも1年間FAXし続けて、回収しました。 諦めから、行動をまた始めるのです。 |