経営支援徒然帖

経営会議は「毎月の経理業務」があってこそ
(13/01/10)

経営会議を行う大前提は「毎月の経理業務をしっかりと行っていること」です。
「忙しいから、面倒だから、ちょっとぐらい経理処理をさぼっても・・・」という軽い気持ちで試算表作成が遅れたりすると、経営会議どころか突然会社の危機を生むことも往々にしてあるのです。

こんな事例がありました。

順調に店舗数を増やしてきた理容店の社長Aさん。
出店が速すぎて、新規出店のための資金の殆どを銀行融資で賄ってきました。
次第に時間に追われる日々が続くようになり、それまで何の問題もなかった毎月の経理処理も遅れがちになっていきました。

「とりあえず、各店舗の通帳入出金履歴だけ確認しておけば何とかなるだろう」とタカをくくっていたそうですが、会社経営はそんなに甘くはありません。
気がつくと、来月の材料費と人件費を支払う資金が足りなくなってしまっていたのです。
数カ月前から売上は多少下降気味だったそうですが、「まさかこんなに早く資金が足りなくなるとは」と愕然としたそうです。
幸い、緊急の経営会議を複数回行い、試算表の確定や資金繰りの実績と予測を早急につかんだことで、何とかそのピンチを脱することができました。

経理は日々の積み重ねです。
経理処理という当たり前の作業を日々しっかりと行うことで、はじめて貴社の現在地が正確に見えるのです。そしてその上で、経営のGPS機能として経営会議を行い、「余裕ある経営」を目指してほしいものです。