経営支援徒然帖

決算対策…まずお金を使わない
(12/06/12)

経営者は社員であった頃に比べて「収入が安定しない」不安を口にされます。
しかし、本当の不安は、「収入が安定しない」のではなく、「先が見えない」からなのです。
裏を返せば、先々がきちんと見通せる仕組みを作っておけば大きな不安は解消できるはずです。「お金の余裕」は「心の余裕」です。次の諸点を実行しましょう。

1.年間事業計画を必ず立てる。
2.お金の出入りを先々まで把握する。予定・実績資金繰り表を毎月作成する。
3.毎月定期的に確実な売上を確保する仕組みを作る。


税理士・弁護士・社会保険労務士等々には定期的な顧問料収入があります。そのような仕組みを考えることです。例えば、建設業の場合は、賃貸管理料、プロパン代。IT関係の場合、保守料等々。不動産業の場合、賃貸管理料、仲介手数料等々。仕事の受注先は最高でも25%以内に止めるべきです。その会社が倒産すれば貴社も連鎖倒産してしまいます。

4.節約を心がける
経営者の勘違いは、サラリ-マン時代と違って大きなお金が動き、それに釣られることにあります。サラリ−マン時代より、無駄遣いはしないことです。

5.利益があったときはストックする
会社で利益が出た時は、貯めることです。半年・1年分の販売費管理費、月々の固定的経費が貯まれば、経営に余裕が生まれます。儲かる仕事だけ、無理して仕事を取りに行く、無理な出店をするということがなくなり、倒産や失敗のリスクから解放されます。歴史のある、のれんのある、業歴のある会社のいい意味での老舗の特徴はここにあります。

6.腹をくくる
経営が厳しくなれば厳しいなりの生活をするだけと腹をくくることが大事です。よく考えると今の時代サラリ−マンさえ先かせ見えない時代です。結局自分で意思決定できる経営者の方が「自己責任」がはっきりしてスッキリします。