経営支援徒然帖

保険のムダ 総点検
(12/04/10)

会社で色々な保険に加入されていると思いますが、今回は賢い保険の入り方について考えてみました。
まずは、経営者が理解できないような保険に加入すべきではないということです。
昨年あたり保険の営業が販売していた保険は、外国為替を活用した運用益が出る保険。今回の円高で大変な損失を被った会社も多いのではないでしょうか。為替レートなど素人の私たちが理解できる訳もないし、そんな時間があれば会社経営にもっと時間をさくべきでしょう。

次に保険はシンプルが一番です。特約付き保険は、以下の2点の理由であまりお勧めしません。
1つは、会社の経営が危なくなって、本体の保険を解約したら特約保険も失効することです。
次に、保険は目的別に死亡・医療・退職金用・節税対策等別々に加入する方が断然安いのです。
例をあげると、税理士会の団体生保の場合、死亡掛捨保険であれば、死亡時1,000万円 全額損金で40歳台で、2,110円団体保険があり、医療も1日5,000円 40歳台で1,555円と格安です。

ちなみにこの保険は、税理士の顧問先であっても加入できる制度があるとのことです。顧問税理士に相談されてはいかがでしょうか。
退職金用であれば、福利厚生プランの養老保険がお勧めです。この保険は死亡保険金が遺族へ、満期保険金は会社へとなっており、全員加入を条件に半額損金になるものです。
財務戦略としては、長期平準定期保険がありますが、中小企業の法人税率が800万円まで18%に平成21年4月以降事業年度開始法人になる状況では、財務戦略として保険を活用するメリットは少ないのではないでしょうか。800万円でわずか144万円の納税ですむなら、まず800万円まではきちんと利益を出して納税する方が利口ではないでしょうか。