経営支援徒然帖

経理本来の役割
(11/12/19)

経理の本来の仕事は、経営者に経営上の課題を数値化して、正確な経営情報、危険情報を伝えることにあると思います。各企業が経理業務にかけている金額は、経理の人件費、会計事務所への支払い、会計ソフト代金等、その金額は、おおむね売上高の5%以上もかかっていると言われています。

折角経理に大金をかけているのですから、経理の合理化、効率化を図り、月次試算表や帳簿の作成、決算書や申告書の作成で終わるのではなく、経営陣に必要な各種経営情報の作成に活用すべきではないでしょうか。

その前提となるのが、月次定例の役員会や経営会議の実施です。
毎月決まった日に経営陣が集まり、経営判断、意志決定をする会議を開催することです。どのような会社でも経営判断は日々欠くことができません。
社員の採用、給与の改定、人事評価、新規投資、新規事業の立ち上げ、設備投資から銀行借入、資金繰り対策、賞与の決定、コスト削減、何よりも、経営計画、中期経営ビジョン等々、経営陣は現場仕事をしながら、これらの経営判断を日々決断しなくてはなりません。

何もしていないように見えてすべての会社は成り行きという形でも結果選択されているのです。このように日々決断しなくてはならない経営陣に正しい経営判断が出来るための正しい経営情報を提供する役割こそ経理の一番大事な仕事なのです。どんぶり勘定のいいかげんな経営情報しか持っていない経営陣が最善の経営判断を下せるはずがありません。毎月定例日に正しい経営情報に基づいた経営数値を見ながら経営陣に経営判断をしていただきたいものです。