会計事務所NEWS No.5


簡単な【経営計画】の作り方・活用の仕方


はじめに

企業における経営計画とは目的地への地図のようなものです。私見では経営計画なくして経営はないと思います。大きなリスクを抱え地図もなく暗闇を進む経営者は何を頼りに経営の舵を取っているのでしょうか。更に月次決算もせず、数ヶ月遅れの経営成績を眺めてどんな経営判断が出来るのでしょう。実は多くの経営者は頭の中では経営計画を作成しているのです。今年の売上は前年度よりおおざっぱに98%しかいかないのでは、原価率は去年並の35%ぐらいか、経費はほとんど変わらず100%、金利は少し増加するか。利益は昨年300万円だったから今年は100万円がせいぜいか。といった具合です。経営者で売上の読みがない人や原価率を知らない人はもぐりといってもいい。どんな経営者でも、だいたいの年間利益計画は持っていらっしゃるのではないでしょうか。

※会計事務所の仕事は頭の勘を数字に置き換えてあげることから始まる

よく経営計画の作り方が分からないという会計事務所の話を聞きます。最初から難しく考えないことと顧問先が作るものだということを分かっていれば、実はとても簡単なことなのです。経営計画は大きく4つから成立しています。
 
1.経営方針  2.損益計画  3.資金計画  4.財務計画

最初は2の損益計画から始めるのがコツです。また最初の損益計画も以下の4点について経営者からヒアリングを行い、会計事務所でおおざっぱにたたき台を作成してあげることです。

(1)売上は前年度より何%増減しますか?

  →答えを聞いて前年度の月別推移を増減させます。

(2)原価率は前年度から変動しますか?

  →答えを聞いて、(1)の売上に×(バツ)をします。

(3)人件費は前年度から変動しますか?

  →答えを聞いて前年度の月別推移を増減させます。

(4)経費について前年度と著しく増減する科目を

  聞いて増減させます。

(1)から(4)で簡単な月次予算が作成できます。

3の資金計画について、売上の入金サイト・原価の支払いサイト・経費の支払いサイト・借入金の返済予定を当社発売中の【CLUE】入力すれば、あっという間に資金繰り表が出来上がります。

経営計画を顧問先に根づかせるには【まず簡単に作成してあげること】と【毎月の経営成績との連動】である

たたき台の経営計画は毎月の月次決算数値と対比させ、予算・実績差異分析すれば、たたき台の月次予算か月次決算の精度か、どちらに問題があるのかがだんだんと分かってきます。1年を経過して次年度の月次予算の精度を上げる必要性が経営者に伝わればしめたものです。差異分析し、経営上の課題が見つかります。未経過月の月次予算の精度が上がらないと予想決算・予想税額がいいかげんなものになってしまい、経営の舵取りを間違う等があるため、精度の高い予算を作成しましょう。当初の予算に基づく経営をしようと経営者が考えてくれることが当社の提案、実践している【経営会議システム】の新の目的なのです。


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