経営会議事例集 平成29年1月

経営会議と会計事務所

問) 経営会議を実施するための人材育成の方法は?

答) 経営会議の専門家を創ってはいけません。

会計事務所に経営計画やMAS監査が根付かなかった理由は、別会社や専門部隊を創ったからです。会計事務所の顧客に保険や経営計画を売りつけるような仕組みは間違っています。

当然、経営計画は企業にとって必須です。しかし、別部隊を作れば、最初はそうでなくても、結局は会計事務所の顧客を食い物にする風潮になります。そうなれば、税務担当者は日々事務所への信頼を築いてきたのに一挙に信頼をなくすことを危惧し、事務所内部が分裂状態になってしまいます。経営会議システムは、経営計画と月次決算とを結合させた仕組みで毎月2回顧問先を訪問します。経営会議を運営する経営監査担当者と月次監査を担当する2名体制で臨み、経営監査担当者がベテラン職員、税務担当者は部下という関係が大事なのです。

所長先生と職員の関係で、まずはじめるべきでしょう。

貴事務所で経営会議を開催し、所長先生もしくはベテラン職員が経営会議の企画・運営をし、税務監査担当者が経営会議の議事録作成から学び、いずれ一人前となって自分が経営会議を進行させることが人材育成の王道です。銀行上がりのMAS担当者を採用され、ほとんどの会計事務所が失敗されていることの原因は、会計事務所の基本である、会計・税務と結合しない仕組みと人との関わりなのです。

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