経営会議事例集 平成28年6月



経営会議…会計事務所のメリット

経営会議のメリットは色々ありますが、まず会計事務所のメリットを取り上げたいと思います。
◎顧問先の脱税の防止◎
脱税は経済行為で考えれば(割の合わない商売)と言えます。
  1. 発覚した場合、経済的には、法人税・所得税・重加算税・延滞税等課税され、1000万円脱税したら税金は1000万円を超えてしまいます。
  2. 筋の悪いお金ですから、悪銭身につかずで、結局何に使ったか解らない顛末を迎えます。
  3. 社長は脱税、社員は横領と会社のモラルがなくなります。
  4. 必ず発覚します。不良社員の解雇等により、税務署への密告・同業他社からの密告等で必ず発覚します。
しかし、倫理的にも、経済合理性から言っても、脱税行為は割が合わなくても、毎日のように報道されています。なぜでしょうか?
筆者の経験では、多くの経営者は脱税をしたくてしているのではないということです。
決算を締めたら、税金は多額、納税資金はなく、結果、領収書をかき集めて、経費を水増しした等々の類がほとんどです。正確な決算予測、税額予測がまず大事です。次に多くの経営者は利益=現金の増加と考えていて、利益1000万円だったら、現預金1000万円あると思ってしまいます。
経理をちょっとかじれば、利益と現金は=でないことはすぐ理解できますが、ほとんどの経営者は理解できません。
売掛債権の増加、在庫の増加、設備投資、仮払金、貸付金の増加は現金の減少をもたらします。常に決算予測により利益と税金の額をつかみ、納税資金の準備を予想・実績資金繰り表で追っていく(経営会議)の大事さを理解していただけたと思います。
顧問先の脱税を防止して、顧問先の成長を守るためにも、経営会議による、「決算予測」「税額予測」「資金予測」が絶対必要だと思います。