経営会議事例集 平成28年1月


経営会議を上手に活用するために


「経営会議ではどんな話をしたらいいのでしょうか」税理士がよくする質問です。

経営会議という箱を用意するところまでは、いわゆるハードの部分ですが実際の運営や討議事項についてはソフトウェアということになります。
そのソフトウェアの部分には決まりが無いからこそ、正解もありませんし「難しい」ということなのだと思います。

そこで、経営者の方にとって有意義な情報提供の場にするために税理士の得意分野である財務諸表や勘定科目ごとに考えてみると案外と話す項目が多いことに気が付くかと思います。

1.現預金・・・資金繰り予測、メイン銀行対策(借入や給与振込)、口座数のスリム化など
2.売掛金・・・滞留債権調べ、債権放棄、入金サイト改善など
3.たな卸資産・・・在庫減らしの対策、実地棚卸の簡略化、在庫の品質管理など
4.固定資産・・・投資(及び回収)の検討、財務バランスのチェック、売上貢献具合の把握など
5.無形、繰延資産・・・償却年数の確認、商標や特許の取得必要性、投資(開発費処理)など
6.負債・・・買掛金・未払金・借入金の支払い計画、支払いサイトの検討など
7.売上・・・ABC分析、SWOT分析、PPM分析、単価、技術、営業、短期的・長期的など
8.原価・・・原価率、仕入単価、製造工程、規模など
9.給与・・・入退社、保険、労災、配置、福利厚生など
10.経費・・・ 勘定科目自体が多数あるので各項目ごとの予算との比較、異常値や無駄遣いのあぶり出しなど

経営者や幹部と話す内容には事欠きません。

更にこれらの話題に「税務」を絡めることが出来ます。
益金損金、消費税、繰延税金資産負債、役員賞与扱いや現物給与課税など。
ここまでくると、通常、中小企業経営者の頭はオーバーヒートします。だから丁寧に、根気強く説明しましょう。
このように、話すことは多岐にわたりますので、経営者の方に深く理解をしてもらい経営に役立ててもらうためにも、やはり経営会議は毎月行っていきたいものです。


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