経営会議事例集 平成26年8月


ある経営会議実践会計事務所の決算賞与


 本日決算見込を元に、総額○○万円の職員への決算賞与の支給について通達しました。

 当事務所は年俸制を採用していて、通常賞与の支給を行っておりません。しかし、業績が期首の経営計画・予算を大幅に上回ったこともあり、イレギュラーな形での決算賞与の支給を行いました。当事務所では経営計画と実績管理、予測決算を基に決算賞与金額を計算しています。決算賞与の未払計上の税法基準が厳格化されており、事業年度末までに本人に金額を通達という条件になっており、今や決算予測は企業経営に不可欠となっています。

給与に対する基本姿勢

 まず私たちの会計事務所業界は、大規模な設備投資(土地、工場、資材、物流など)を必要とせず、事務所家賃、会計ソフト、わずかなPCやサーバーなどのコストを除けば、大半の必要投資は人件費であり、それと同時に、人材自体(やる気、能力、営業力、責任感、マネジメント力など)がそのまま競争力になります。

 高成長を目指す会計事務所ならば、当然将来の成長に向けて、得た収入を再投資すべきです。

 ただし上述のように、大規模な設備投資を必要とせず、人材力が決め手と考える会計事務所であれば、人材投資が将来成長に向けての正しい投資と私は考えています。

 だから好業績の際には今後も同様に決算賞与を検討していくつもりであり、従業員の平均年収を上げていきたいとも考えています。今般、業績賞与の支給と合わせて、新人を除いて、来年の年俸、月次給与を大幅に引き上げました。

 会計事務所業界の給与はピンキリですが、当社は、他の会計事務所と比較し、会計データーと給与データーが全部公開されており、透明度は高いという利点があります。さらに、今後、査定基準等々の厳格化等々の問題点を洗い出し、やる気と責任感と能力と挑戦力に応えていく仕組みをみんなで創っていこうと思います。

会計事務所の成長戦略

 実績が予算を大幅に上回ったのは、新規顧問先の増加と相続税案件の増加が大きな要因です。しかし、直接的な原因がそうであれ、顧客の満足度がなければ、持続的な成長になりません。結局、新規顧客の増加は事務所職員の品質の高さが底支えしていることを私たちは忘れるべきではありません。

 各自が自分の立場を理解し、一段一段と着実に階段を登ってくこととそれに見合ったと成果を享受できる会計事務所にしていきたいものです。


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