経営会議事例集 平成26年4月


固定資産は長期資金で


 企業の安全性を図る指標に固定長期適合率と言うものがあります。流動比率の反対の指標です。固定資産を自己資本と固定負債の合計で除したものを%で表示したものです。

 企業の固定的な資産とその資金の出所が適正にバランスしているかを見る指標です。

 ですから、100%以下で低い方が安全性が高いと言うことになります。この値が100%を超えている場合は、短期的に調達した資金で固定的な資産を購入していると言うことになります。

固定資産とは

 固定資産は以下のように区分されます。

1.建物や車両等の形のある有形固定資産
2.借地権や特許権・ソフトウエアー等の知的財産等の形のない無形固定資産
3.子会社株式等売却予定のない有価証券や長期の貸付金等の投資その他の資産
4.費用の繰延である繰延資産

 いずれも直ちに、資金化される見込みのない資産です。

固定負債とは

 固定負債はあまり種類がなく要は流動負債とならないものですから、以下のようなものがあります。

 社債・長期借入金・引当金等です。しかし1年以内に償還期限が来る社債や1年以内に返済する借入金の一部や1年以内に支払わなければならない賞与引当金などは、流動負債となります。

 総資産と負債+資本は必ず一致いたします。

 総資産は流動資産と固定資産の合計です。負債+資本は分解すると、流動負債+固定負債+資本です。ですから固定長期適合比率が100%を超えている場合は、流動比率が100%以下となって、企業の安全性が疑問視されます。


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