経営会議事例集 平成25年7月


経営会議で経営陣の創意工夫を活性化させる!!


 経営会議で経過月実績+未経過月予算=予想決算数値を見ながら多くの経営者達は必死で黒字決算にするための創意工夫、経営判断、意志決定をされています。

 会社の予想決算を見ながら経営の舵取りをする訳ですから、抽象的かつ精神論等出てきません。具体的な数値が飛び出す経営会議となります。予想決算が赤字の場合の意志決定の事例を列挙しました。

(1)  一番多くかつ簡単な事…経営陣の報酬カット…税務上の問題もあり、下げた場合は、定時株主総会まで変更不可。

(2)  経営陣の役員報酬カットが前提となりますが、従業員の賞与カットがあります。しかし、これは再建計画等の未来図を示さないとモチベ−ションが下がりますので慎重にされています。

(3)  売上増加対策…方法は2つ。時間軸と空間軸で考えられています。空間軸とは、1部門・1店舗の利幅か減少しても店舗・部門が増加すればいいと考えられ、他店舗展開、部門、拠点増加対策等を立てられ、実行する。時間軸とは、商品・サービスの質向上、付加価値の増加等で対応することです。会計事務所を例にとって説明すれば、税理士法人設立・支店展開、記帳代行会社の設立、格安会計・税務パックの販売、インタ−ネット活用等で、時間軸とは、【経営会議】等による顧問先の提案業務、経営監査部門、資金繰り・業務改善等のコンサルテイング業務への進出等があります。

(4)  原価低減対策…適正原価率の設定とムリ・ムダ・ムラの排除…原価率の異常部門、店舗等でその原因を調査し、対策を打ちます。仕入先の変更、管理方法等を見直します。月次ではなく、日次で原価率を補足し、改善していきます。

(5)  人件費対策…まず予想決算で1人あたりの売上総利益を算出します。1人あたり売上総利益が800万円以下なら人員過多か生産性に問題があります。はっきり言えばちゃんと働いていないか、価格が安いかどちらかです。価格の引き上げが無理なら人員整理か給与減額が必要です。
 バイトの管理…バイト投入金=投入時間×平均時給で売上を割って、投入時間売上を毎日付けてください。適正時間売上を設定し、【例 5,000円】を厳守し、不必要なアルバイトを置かない対策を徹底化してください。

(6)  経費の削減…0ベ−スで経費を見直します。しかし、売上に直接響くことは極力避けることです。例 店舗の電気代節約のため光を低くしたら売上は下がります。1000ルクス程度は必要とのことです。募集費・広告費・修繕費・交際費・消耗品費・諸会費等から手を付けます。以上大枠の対策を報告しましたが、会社の損益の構造を良く理解することです。

  売上
  原価
  売上総利益
  人件費
  経費
  営業利益
  100
30
70
30
30
10

 このような会社では、原価・人件費で60%を占めていてます。
 経費30の中で大きなものは家賃等程度しかおりません。
 原価・人件費・家賃等をまず管理することです。経費のうちの80%が管理できます。大きなお金を管理してから小さな経費を管理します。小さな経費の管理に時間を費やすことはムダになります。

(7)  最後に、大きな会社の方がリストラの余地があります。日本の中小企業は、5人以上50人以下は一番倒産の確率が高いと思います。
理由1. 家族経営だと人件費や地代はいくらでも小さくできる。給与遅配でも会社は持つ。
理由2. 50人以上だとリストラ効果がある。店舗・部門閉鎖等が可能。人件費負担減少効果がある。5人以上50人以下は何ともしようがなくなります。
 会社は5人以下か50人以上を目指すことが不況に強い会社になります。


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