経営会議事例集 平成25年1月


より良い会議を行うために


 『社会的手抜き』という言葉をご存知でしょうか。

 これは心理学用語で、集団で作業を行なう場合に参加者の人数が増えれば増えるほど一人当たりの貢献度が低下するという現象を言います。

 一人の時よりも集団で動くときに力が発揮できない理由は集団のなかで自分の存在感を認識できないからだとされています。自分一人が頑張ったとしても大勢に影響はないという意識が芽生えてしまうためです。

 例えば、会議などの場で、良いアイデアが浮かんだのにもかかわらず責任者ではないので発言を控えてしまったり、共同作業を行う際に他の誰かがやるだろうと手抜きをしてしまうなどの事が起こりえます。

 そこで、『社会的手抜き』が起こらないようにするには『自分一人ぐらい』というような意識を『自分がやらなければ』『自分がいなければダメだ』に変えていく必要があります。

 具体的には、参加者各自の成績や努力を簡単に確認できるようにしたり、自分自身の貢献度を評価する機会を与えるなど仕事と個人の役割に対して誇りをもてるように出来ると良いと言われています。経営会議の場では自社の様々な意思決定が行われています。

 会社の規模が大きくなればなるほど、会議への参加人数も増えてく傾向にあると思いますので一度このような観点からも、経営会議の運営について考えてみても良いかと思います。


Copyright 著作権マーク PROFIT CORPORATION 2013, All rights reserved.
Copyright 著作権マーク SEIKO EPSON CORPORATION 2013, All rights reserved.