経営会議事例集 平成24年5月


優れた経営者の”性格”


常に新しいことにチャレンジする社長がいます。
成功するか失敗するか、そんなことを考えるのは二の次で、新しいことをして周囲の人達をびっくりさせ、儲かるビジネスモデルを完成させて。と、当然ながら社長本人は成功すると思い込んでいますが、新しいことを追い求めるので実際には失敗も非常に多く、危うくお金が底をついてしまいそうになったりすることも一度や二度ではありません。その都度、溢れるバイタリティーで危機を乗り越えます。

一方、石橋を何度も叩きつつ、三歩あるいて二歩下がる経営者の方々も多くいます。
決して変化を嫌っているのではなく、「この変化が起きた理由」、「この変化に最も上手く対応する方法」、「その対応を取る上で最も良いタイミング」などを時間をかけて”熟考”し、自社の商品をゆっくりと少しずつ、徐々に徐々に変化させていきます。まるで「ダーウィンの進化論」みたいです。
スピードある経済環境への対応に時間がかかって出遅れることも多く、インターネットやITの利用は同業者が成功するのを見極めてから。
「まだインターネット販売をしていないのですか?」と言われても全く気にしません。言ってみれば「信念の人」です。

で、「どちらの方が経営者の性格に合っているのでしょうか」と聞かれることがありますが、その問いに答えは当然ありません。
”創業者タイプ”とか”二代目タイプ”といった括りもあるにはありますが、そんなことは血液型占い程度の話です。”グイグイ引っ張るタイプ”と”チームワークを大事にするタイプ”とか、”長男タイプ”と”末っ子タイプ”も同様です。
気にする程のことではありません。過去の優秀な経営者には長男も末っ子も星の数ほどいるからです。

自分の性格は変えられませんから、「どっちが合っているか」なんてことは気にせず、ただ一心に『どうすればは利益が出るのか』を考え続けてください。『利益を出す経営者』こそが、優れた経営者なのですから。


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