経営会議事例集 平成23年8月


税理士の「経営助言者」としての役割とは?


多くの中小企業に関わってきましたが、顧問弁護士がおられる会社も少なく、せいぜい社会保険労務士の顧問契約がある程度で、社外の相談役としての税理士の存在は非常に大きいと言えます。

では、より具体的に税理士の経営助言者としての役割とは何でしょうか?

それは資金繰りをしっかりと見て、会社の損益・財務体質をしっかりとしている会社にするためのアドバイスが出来ることだと思います。
しかし、私の経験から、そのことを本気で認識している税理士は非常に少ないと言えます。

「赤字体質にならないための固定費の把握。損益分岐点売上の指標」
「同業他社と比較して顧問先の強みと弱み」
「金融機関からの見られ方と改善の道筋」
「売掛金回収の重大さと管理方法」
「ここ1、2年の資金繰りの見通しと銀行対策」
「売掛金に対する考え方や、どうすれば上手に管理できるか?」
「適正在庫量はいくらか? 原価率の適正管理は?」
「現金を残す節税と残らない節税をどのように使い分けるか?」
「強い財務体質を作るためには、どうしたらよいか?」


こういったアドバイスが必要ではないでしょうか。
しかし、税理士の価値として強調したい最も重要な事は、少なくとも経営者と向き合っている瞬間は、経営者以上に会社のことを真剣に考えてくれる姿勢をみせてくれるかどうかなのです。

『経営会議』は、税理士と経営者が真剣に経営について意見を交換する場です。
会社の経営者は、誰よりも真剣に会社を経営しているのです。経営会議が本当に役立つか否かは、税理士が顧問先の経営について真剣に考え、経営者と一緒に悩み、様々な会社から学んだ経験や知識を生かすことにかかっています。税理士が真剣にアドバイスしてくれる姿勢をみせてくれたら、経営者にとって、それほど心強い相談相手はいないのです。


Copyright 著作権マーク PROFIT CORPORATION 2011, All rights reserved.
Copyright 著作権マーク SEIKO EPSON CORPORATION 2011, All rights reserved.