経営会議事例集 平成21年7月


5月の経営会議相次いで開催される。
4月の経営実績 前年売上実績、3%から10%減少


定例の5月経営会議が相次いで開催され、4月の経営実績があらかた判明しました。


筆者が参加した経営会議では、売上は前年比3%から10%減と落ち込んだ会社がほとんどでした。 厳しいのは5月で、会議開催日前日までの日報集計を見せていただいたら、5月は相当厳しいという会社が多数でした。

リーマンショック以降、輸出中心の大企業、下請けの中小製造業、人材派遣、広告業、流通業へ波及した不況が、4月、5月に入り、4月人件費の削減、夏季賞与の大幅減額観測報道による消費の減退、中小飲食・小売へと段々と不況の津波がやってきているのではと思います。

一方で、公共事業関係の顧問先では、前年並みか、前年より売上を伸ばしている顧問先も多く出ており、政府の大判振る舞いの効果は出ているようです。

また、今回の経営会議に参加した実感では、経営上の危険信号、内部問題を抱えている会社の大幅な売上減少、赤字幅が大きくなっており、経営課題の問題発見と具体的な対策と実行が求められています。無能な経営者は総論を語り、優秀な経営者は総論と各論を語っているように思います。


本日の経営会議参加企業では、25店舗の3大経費、原価・人件費・地代家賃に絞り、その合計比と経常利益率をチェックしました。全店舗の3大経費の合計が75%以内に収まっているか、経常利益率はいくらかをチェックします。2店舗が経常赤字でしたが、赤字店を徹底的に分析、原価率と人件費率に問題がないかをチェックしました。2店舗中1店舗は原価率が高いので、6月より日次棚卸を、行い原価率を徹底的に管理することを決めました。

人件費率の高い店舗は、日々の営業日報にバイト時間人数×単価を記入して、バイト時間売上を算出して、バイト投入の適正化を図ることにしました。また、別の会社では、バイト募集費に150万円もかけていたことが判明、バイト募集時給の引き上げによる募集効率のアップを図り、ムダな広告募集費を削減することにしました。


このように、毎月定例の経営会議で、予算と実績の差異を分析し、ムダな経費、管理すべき経営上の課題を発見し、その対策を立て、実行していくサイクルで経営改善を行っている顧問先が増加しています。経営会議は、定例化と持続性がポイントです。


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