経営会議事例集 平成19年11月


経営会議で学んだこと


本業一筋の会社が生き残る

バブル期に、多くの企業が有り余る資金をもって異業種に参入しました。その多くの企業が、経営破綻に追い込まれています。「隣の芝生がきれいに見える」という諺ではないが、こつこつとした本業よりも、財テクや不動産業に走った企業のほぼ全部が破綻しました。これは私たちに本業の大切さ、企業の志や理念の大切さ、企業の社会的存在の大切さを教えています。逆に言えば、社会に貢献し、社会が必要としているならば、そのような企業は倒産しないということです。単なる金儲け、私利私欲であれば、そのような企業は、社会からも、社内からも破綻することとなります。

少ない経営資本を本業一筋に費やし、その幹からしか、新しいビジネスなど生まれてはきません。
経営者の人格で企業の体質は決定する。経営者が堅実か、バブリーかで、企業の経営体質は決定します。また、ワンマンかそうでないかでも同じことです。

これは、どちらが良いかの問題ではありません。問題はその先にあります。堅実な経営者は、経営の先見性や信用が必要です。そのためには経営情報や同業他社の動向に敏感でなければなりなせん。

また、バブリーな経営者には財務の知識が必須です。資金を集中させ投資するには、多くのリスクやそれを避ける情報が必要となり、また、判断の客観性を冷静に担保するための相談役が必要です。

ワンマンな経営者は意思決定が迅速です。しかし、そのためには正確な経理・経営情報と自己責任を取るという姿勢が前提です。ワンマンでない経営者は迅速な意思決定のために定例の役員会を開催する。集団で意思決定し、役員全員で責任を取る。そのような責任を取る取締役の選任が前提となります。一番ダメな経営者は、ワンマンだがうまくいかないときには人のせいにする。朝令暮改。業績が良いときは傲慢。悪くなると一転しょぼんとする。得意先にはペコペコ、仕入業者や社員に傲慢。このような経営者には志と長期なビジョンが生まれようがないからです。


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