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第87回 立地を味方につけた経営をしていますか?

 株式会社ooyaビジネスクリエイトの大谷(おおや)です。

 夏休みに入ったせいもあり、全国の主要ターミナルは観光客でごった返していますね。

 特に、外国人観光客の増加は、肌感覚ではマスコミ報道以上に多いよう感じます。

 しかし、私も参考にさせていただいている経済評論家の方は中国のバブル崩壊と景気の減速で、中国を中心とした外国人の爆買いも大幅に減少する、と言っていますし、都心湾岸や都内の高層&高級マンションを買い漁る中国系の投資家も、資金繰りをつけるため、一気に物件を売りさばき、不動産市況も大きく下落するだろうと言っています。

 そうならないのが一番ですが、外部環境の変化には、常にアンテナを張っていたいものです。

 それでは、今回も元気に行ってみましょう。


■立地を味方につけた経営をしていますか?

 前回は「あなたは『手続き税理士』ですか?それとも『相談税理士』ですか?」を書きました。

 今回は、「立地を味方につけた経営をしていますか?」について書きたいと思います。

 私は以前から「商売の成否は立地で決まる」という考えに基づいて、自分自身も、そしてお客様にもアドバイスをしておりますが、読者のみなさまは、「立地」を経営の最重要ファクターとして位置づけていますか?いくつか事例を挙げて説明しますね。

 まずは採用ですが、女性であれば誰もが憧れる場所に事務所がある都内某所の会計事務所では、地下鉄を降りてすぐ、ということもあり、先日、求人広告を出したところ、25名も募集がありました。

 また、東海地区の新幹線が止まるある主要ターミナル駅から二駅にあった事務所が、業務拡に伴い、ターミナル駅前徒歩1分の場所に事務所を移転したところ、媒体はハローワークと折り込み広告にもかかわらず、35人応募がありました。

 今、人が全然集まらないと多くの事務所が頭を抱えている中で、凄いことですよね。

 次に営業面です。

 同じく、事業拡大を考えて、主要ターミナル駅前に移転した事務所では、移転後、銀行や保険会社、不動産会社との取引量とロットが増え、業績が上がりました。

 なぜなら、「主要ターミナルの駅前の支店・営業所」と「地元の小さな支店・営業所」では銀行や保険会社、不動産会社が付き合う企業や取り扱うロットが違いますから当然ですよね。

 最後に客単価ですが、ハイ・イメージのエリアに移転したある事務所では、契約する顧問料の単価が1.5万円〜2万円/月上がりました。(料金体系を整備したこともありますが)これも、立地移転に伴う客層の変化と、イメージ効果と言えるでしょう。

 先日、堀江貴文さん(ホリエモン)の講演を聞いていましたら、講演の中で、よく、「北関東の幹線道路沿いに土地があるので、そこで商売したいのですが、何か良い商売がないですか?」みたいな質問が多いのですが、僕だったら、「その土地売って、人の集まるところで商売したら?」と言いますね。と答えていました。

 私も「全く同感です」と思いました。

 土地や屋敷って、一般的には「資産」ですが、恵まれない立地に事務所があることで上記に挙げたような様々な機会ロスが生じているならば、それはむしろ「資産」ではなく、「負債」だと私は思います。

 個別に様々な事情はおありと思いますが、そのくらい「立地」は重要です。