★売上1億円突破を目指す会計事務所の経営者・幹部のみなさまへ 売上1億円突破のための業績アップ実践レポート
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第74回 売上1億円を超えられる人と超えられない人の特徴 その1

 株式会社ooyaビジネスクリエイトの大谷(おおや)です。

 もう今年も1ヶ月の半分が終わってしまいました。早いものです。

 読者のみなさまの中には、年末年始に2015年以降の計画を立てられた方も多いと思いますが、しっかり実行できていますでしょうか?

 一般的に、年初に決めたことを実行できない1番の原因は、「何を計画したかを忘れてしまう」とか「早くも思い出せない」ということが多いようですが、その原因を突き詰めると、「年初に決めたことを確認する回数が少ない」ということだと思います。

 そこで、私の場合は、「中期・長期計画を毎日確認し、対策を考える」という項目を毎日のタスクとして手帳に書いています。そうしますと、意識的に、「中長期の目標と連動した日々の行動をとる」ようになりますので、「気付いたら目標を達成できている」という状況を実現することができます。

 みなさまも是非お試しください。


■売上1億円を超えられる人と超えられない人の特徴 その1

 年末に、発売しました「会計事務所 売上1億円突破へのロードマップ」をきっかけに、初めてこのレポートを読まれる方も多数いらっしゃるようなので、これから数回に分けて、売上1億円を超えられる人と超えられない人の特徴について確認してみたいと思います。

 まず、売上1億円の壁を越えられない人の特徴 その1として、「税理士として、自分が何を実現したいのかが不明確」を挙げたいと思います。

 昨年から「ブランド事務所実現コンサルティング」というコンサルティングを開始したことで、「自分の事務所も何らかの特徴を持った事務所にしたい」とお感じの先生方と新たにお付き合いする機会が増えました。

 その結果、わかったことがあります。

 それは、世の中には、「税理士として、自分が何を実現したいのかが不明確な先生」がたくさんいらっしゃるということです。

 少し解説させていただきますと、例えば、「親が経営で苦労していたので、自分が税理士になって、苦労している中小企業経営者の力になりたいと思った」とか、「以前、銀行に勤めていた頃に、中小企業経営者が何も知識を持たずに経営している実情を知り、税理士になって中小企業経営者を助けたいと思った」というような方の場合には、税理士になった動機もその後の目的も明確なので問題はないのですが、意外にも、「知人・友人が勉強していて面白そうだったので、勉強したら、自分だけ受かってしまった」とか、「みんなが就職を考えているのに自分は何も思い浮かばず、仕方ないので、『税理士でも受けるか』と勉強を始めたら受かった」とか、「親が税理士事務所をやっていたので、何となく自分も税理士にならねば、と思い試験を受けて合格した」とか、「営業のような人に会う仕事は向いていないので、税理士を目指した」という方が多いようです。

 「税理士になる」という動機としては、様々あって良いと思うのですが、実際に、税理士になって事務所を経営し、これから大きくすることを考えるなら、「このままでは難しい」と言わざるを得ません。

 なぜならば、「仕事に大義=目的がないから」です。

 仕事に大義=目的がないということは、

・自分が何をしたいのかわからないので、事務所の方針を決められない。
・方針がないので、職員を束ねることができない。
・仕事に目的がないので、記帳や申告といった「作業が目的化」してしまう。
・所長自身に目的がないので、職員も「作業マン」として働くようになる。
・仕事に思いがないので、お客様に言われた通りに動く「業者」となる。
仕事に思いがないので、WEBや紹介会社といった「他人に外注できること」はやるが自分で地道に動く活動はほとんどやらない。

という思考&行動パターンに陥ります。

 ですから、残念ながら、こうした事務所がこのまま大きくなることはありません。

 では、この先、上記項目に当てはまってしまう方はどうすれば良いのでしょうか?

 それは、今一度、「自分は税理士になって自分は何がしたいのか?」を確認し直す機会を持つということです。

 実際、冒頭で申し上げた弊社のお客様の場合も、最初こそ不明確でしたが、目的が明確になってからは、見違えるように活き活きと活躍されていますので、「仕事の目的を明確にすること」の効果は絶大です。

 しかしながら、中には、「そう言うけれど、自分も明確な目的はなかったけれども、今はこうしてそこそこ大きくなってるよ」という方もいらっしゃるかもしれません。

 その場合は、失礼ながら、

・これまでは、税理士業界という枠組みに守られて来ただけであったり、
・時代や環境にたまたま恵まれたから、

と考えるべきであって、今後もその状況のままであるとは考えない方が良いでしょう。

 これからの時代は、下りのエスカレーターを駈け上って行くような時代ですから、仕事の目的が不明確なまま頑張って、成果を出せるほど簡単ではないのです。

 是非、しっかりと固めて行きましょう。