★売上1億円突破を目指す会計事務所の経営者・幹部のみなさまへ 売上1億円突破のための業績アップ実践レポート
一覧はこちら
第63回 これといって特徴がない「その他大勢事務所」の特徴 その4

 株式会社ooyaビジネスクリエイトの大谷(おおや)です。

 先日、私のセミナーに参加された方から、「いつもレポートを読んでますよ」と言って、第1回〜前回までのレポートを出力して閉じたファイルを見せていただきました。

 書き始めてから今回が既に158本ですし、私のレポートは他の方に比べて長いので、結構な分量です。大変「ありがたいことだなあ」と感激いたしました。

 これからもみなさまのご期待に沿えるよう頑張りたいと思います。


■これといった特徴がない「その他大勢事務所」の特徴 その4

 前回は「全てのサービスが顧問契約に内包され、何でも無料でやってしまう」でした。今回は、「傍から見たら専門家なのに、やっていることは代行業」です。

 ほとんどの会計事務所では、毎月の顧問契約や月次監査として、顧問先を訪問していると思いますが、残念ながらそのほとんどは「実務」の提供に留まっていて、「ノウハウ」の提供ではありません。

 どういうことかと言いますと、年金の説明をする時によく使う「二階建ての図」をイメージしていただきたいのですが、一般的に顧問契約は、「記帳代行・監査・税務申告」といった一階部分と、「税務相談や各種対策、経営アドバイス」といった二階部分に分けることができます。

 ネットや紹介会社経由の、価格志向の強いお客様は、「記帳代行と決算申告だけお願いします」と言って、一階部分だけを頼むのである意味良いのですが、昔からのお客様の場合は、「一階部分と二階部分」の両面を期待して契約しているので、「税務相談や各種対策、経営アドバイス」といった二階部分が不十分だと、解約されたりや顧問料の値下げを求められることが増えています。

 ところが、対する多くの会計事務所(特に古参の担当者)は、「記帳代行・監査・税務申告といった一階部分」に価値があると思っているので、未だに、一階部分が80%超、二階部分が20%未満という感覚で月次監査を行っています。

 これでは、お客様のニーズと乖離していますので、解約や値下げ要請もやむを得ないと言えるでしょう。

 では、なぜそうなってしまうのでしょうか?

 それは、

1.担当者が未だに「一階部分」に価値があると思っている
2.二階部分に当たる「ノウハウ」が、事務所の中ではなく、担当個人に帰属している
3.顧問契約(料金体系)の中身がそもそも不明確である

からです。

 ですから、この状態を脱するには、

〇個人に帰属するノウハウを体系化すること

は勿論ですが、

〇低料金を希望するお客様には、低価格に合ったサービスを
〇ノウハウ希望のお客様には、高単価高付加価値の型サービスを
〇更に、相手先企業の成長度合いに応じて単価アップできる

といった特徴の、複線型の料金体系を整備することが有効です。