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第58回 お客様の「で、何してくれるのですか?」に応えられるか?

 株式会社ooyaビジネスクリエイトの大谷(おおや)です。

 今度、私の勉強会で講師をして下さる先生は、筋金入りの矢沢永吉のファンです。先日、打ち合わせに行って参りましたが、私も思わず触発され、何年かぶりに矢沢永吉の「成りあがり」を読みました。相変わらず良かったですね。

 何がいいって、矢沢さんの考え方が明確でいいです。要するに、

1.自らの明確な目的を持ち
2.常に目的を成就することから為すべき行動を逆算し
3.徹底的にやり切ってきた

彼の半生がそのまま書かれているからです。

 読んでいてもとても気持ちが良いです。私は、この「言い訳一切なし」の矢沢さんのスタンスがとても好きで、矢沢ファンのみなさまには大変おこがましいようですが、実は私もファンクラブの会員です(笑)。


■お客様の「で、何してくれるのですか?」に応えられるか?

 前回は「事務所のターゲットを明確にしましょう」と述べました。今日はその続きです。

 まだまだ多くの会計事務所では、ターゲットを特に定めず、「採算さえ合えば何でもやる」というスタンスで仕事をされています。ですから、こういう事務所にターゲットは誰ですか? とお聞ききしますと多くの場合、「ターゲットは特に決めていませんが、一般法人ですね」と答えられます。

 まあ、「一般法人」がターゲットではないとは申しませんが、かなり漠然としていますね。

 せめて、一般法人だとしても、「売上・従業員はこのくらい、創業してから〇年くらい、こんな経営課題を抱えている」程度は明らかにしておきたいものです。

 そして、ターゲットイメージを明確にしたら、

・ターゲットへのアプローチ方法を検討し
・ターゲットの経営課題を抽出し
・解決に向けての提案仮説を構築し、
・提案して受注する

という流れになることと思います。

 ところが、「一般法人」レベルしか絞っていない事務所ですと、お客様に、「ところで〇〇先生の事務所は、私共にどんなことをして下さるのですか?」と尋ねられると、「えっ、何してくれますか? って、それはその、税務の相談に乗ったり、融資のサポートをしたり…。まあ、一通りいろいろできますよ」という答えになってしまいます。

 なぜならば、ターゲットが不明確なため、提案仮説が練れていないからです。

 これでは大変残念ですが、受注できないか、他の事務所と比較して、価格が高いか安いかの話になってしまうのはやむを得ないでしょう。

 ですから是非、事務所としてのターゲットをいくつか設定していただいて、そのターゲットに合わせた明確なサービスメニューを設定し、お客様に説明できるようにしておくことが肝心です。

 はじめは漠然とでも良いので、是非、この機会に考えてみて下さい。