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第57回 ターゲットを決めないと、事務所の特徴が見えなくなる

 株式会社ooyaビジネスクリエイトの大谷(おおや)です。

 前職時代、とても美しい話をされることで有名な某役員が、この時期になると決まってこんな話をしていました。

 「いいかい、君たちは今、休みなく働いていて、何でこんなに働かなくてはいけないのか、おかしいと思ったり、悩んだりすることがあるだろう。それは当然のことと思う。しかしながら、人間には人生の目的というものがあって、その目的は仕事を通じて見つけるものだ。だから、だらだら仕事をすれば、その目的が見つからないまま定年を迎えてしまう人もいれば、40歳で気付く人もいれば、30歳で見つける人もいる。人の2倍、3倍働けば、人の半分、3分の1の時間で自分の役割を見つけることができ、後の人生を有意義に過ごすことができる。だから、今は辛くても、頑張って働くんだよ」

と話されていたのを思い出します。

 詭弁と思えば詭弁かもしれませんが、「そういうものかなあ」と思えば「そういうもの」とも受け取れます。少なくとも私は「そういうもの」と思っておりましたし、今でもそう思っています。

 5月病という言葉があるように、GW前後は休みが長いので若い方はいろいろよからぬことを考えてしまう傾向がありますが、仕事の中に人生の目的を見つけるつもりで、悩まず頑張りたいものです。


■ターゲットを決めないと、事務所の特徴が見えなくなる

 突然ですが、みなさまの事務所でターゲットとしている顧客は明確ですか?

「えっ、うちは何かに特化している事務所ではないので、特に決めていないなあ」とか、

「うちみたいな地方都市でお客様を絞ったら、お客がいなくなってしまうよ」

といった反応が返って来そうですね。

 誤解をしていただきたくないのですが、ターゲットを明確にするということは、事務所で1つのターゲットだけしか相手にしてはいけないということではありません。

 小さな事務所であれば、人的資源が少ないですから、ターゲットは1つか2つかも知れませんが、大きな事務所であれば、ヒト・モノ・カネも多少余裕があるでしょうから、部署別にターゲットを決めて活動すればいいでしょう。

 そして、ターゲットを決めたら、決めたターゲット別に商品を決め、マーケティングを展開するということです。

 やってはいけないのは、

・小さい事務所にもかかわらず、誰かれ構わず何でもやってしまうこと
・大きな事務所にもかかわらず、何の戦略もなく、全部署が同じことをやってしまうこと

です。

 これをやってしまうと、規模に関係なく特徴のない事務所が出来上がります。そして、特徴がないから、誰に何をすればいいのかわからない

→ 特徴がないから価格競争になってしまう、という悪循環に陥ってしまいます。

 是非、事務所として、部署として、事務所のターゲットを明確にして、商品化・マーケティング計画を練り上げて行きましょう。