株式会社ooyaビジネスクリエイトの大谷(おおや)です。 先日、よみうり大手町ホールで行われました「宮中雅楽」を聞きに行って参りました。雅楽は、過去に愛好家による数名レベルのものは聞いたことはありましたが、演奏者が総勢25人で、しかも、その全員が「重要無形文化財保持者」という規模と質のものは初めてで、その音色と舞は素晴らしいものでした。 「雅」という字の意味がわかったような気がいたしました。 ただ、あまりの心地良さと日頃の睡眠不足がたたって、うとうとしていた時間も随分あったような気もします。(笑) ■キャリアプランを示すことは“見通し”を示すこと 今回は、人事・評価について触れてみたいと思います。 最近、人事・評価の仕事をさせていただくことが多く、その関係で、所長先生と人材の育成・成長方法に関する意見交換をよくさせていただきます。 会計事務所は他業種に比べ、あまり人が定着しない職種の1つだと思いますが、その原因には、職員の方が、「自分には“手に職”があるので、どこに行ってもやっていけるだろう」という過度の思い込みがあるためだと思います。 ご本人は気付いていないでしょうが、ここのところずっと言っている「自動入力・仕訳ソフト」を見れば、それが「過度な思い込み」であることはやがてわかると思います。 話を戻しますが、実際のところ、確定申告を終えて昨日いっぱいで退職された方も多いことでしょう。 ところで、これをお読みの所長先生は、これまで、当然のことながら、辞めて行く職員の方に辞める理由を尋ねたことがあると思いますが、彼等・彼女等はどんな風に答えたでしょうか? 私が知っている範囲でその理由を列挙しますと、所長先生と辞めて行く職員の方の関係性が悪くない場合は、 ・実家を継ぐことになったため ・親の面倒を見るため ・郷里に帰る ・体調が悪い などを理由に挙げる場合が多いようです。 ただ、それも実際は建前であるケースが多いようです。 逆に、あまり関係性が良くない場合や、職員さんがはっきりとした性格の場合、 ・給料が安い ・休みが少ない(勉強する時間がない) ・これ以上働きたくない といった理由を挙げる場合が多いです。 実は、辞めてゆく職員さんか感じている「共通の理由」の代表格は、「ここで働き続けた場合、将来自分がどうなるのか見通しが立たない」ということであるようです。 今、“見通し”という言葉を用いましたが、“見通し”とは、 ・この事務所ではお給料がどのように決められ、どのように上がってゆくのか? ・どれだけ顧問先を抱えたらどれだけお給料がもらえるのか? ・顧問先の件数をこなす以外に給料を増やす方法はないのか?
といったことに対する答えがない、ということを指すようです。 一般的に、多くの所長先生が、「うちの事務所はやってくれたらやってくれただけ払うんだから!」とおっしゃいますが、その「やってくれたらやってくれただけ払う」がよくわからない、ということなのです。 ですから、良い人材を定着させるには、自事務所のキャリアプランを制度として示すことが必要で、それが職員の方にとって「見通し」となるのです。 |