株式会社ooyaビジネスクリエイトの大谷(おおや)です。 読者のみなさまの中にもご覧になった方がいらっしゃると思いますが、先日の1月29日に放送された「ワールドビジネスサテライト」に取材ながら出演させていただきました。 内容はかねてから触れております「自動入力&仕訳ソフト」の一つ、「マネーフォワード for ビジネス」の正式発売に合わせての取材だったのですが、「会計事務所5%倶楽部」として、マネーフォワードさんの一部開発協力をさせていただいている関係で、会員の先生方と出演させていただきました。 ただ、放送は「個人向け確定申告ソフト」という切り口でしたので、我々の「法人向けのコメント」は結構カットされてしまって、ちょっと残念でした(笑)。 取材の場でも申し上げたのですが、私は、「ITで置き換えることができる部分はどんどん置き換えていただいて、その分、税理士でなければできない価値を提供すれば良い」と常日頃思っておりますので、今後のIT化の進展を「業界にとって脅威」と捉えるのではなく、むしろ、「ようやく税理士事務所が低付加価値業務から解放され、本来持っている高いパフォーマンスを発揮できる環境が整った」と好意的に考えております。 常に時流適応しながら進んで行きたいものです。 ■会計事務所の『高付加価値化』の実現に向けて 先ほど、IT化による自動仕訳&自動入力の話をしましたので、その関係で、監査担当者の時間の使い方に触れたいと思います。 これまで、監査担当を入力業務から切り離し、生産性を上げるには、 1.自計化の導入 2.入力専門のパートさんの活用 3.入力の外部委託 がメインでしたが、今度はそこに、 4.自動入力&仕訳ソフトによる「ITによる入力」 という概念が加わりました。 ところで、読者のみなさんのなかには、「折角、入力作業を分離したのに、どうも生産性が上がらない」とお感じの事務所はありませんか? 恐らくおありではないでしょうか? なぜでしょう? それは、「折角、入力業務から担当者を解放」しても、担当者の方が「入力伝票のチェック&監査」に時間を費やしているからなのです。 真面目だから? 作成する資料に対する責任感や使命感から? そもそもそういう作業が好きだから? 「漏れのないチェク」こそ、経験者に蓄積したノウハウだから? まあ、いろいろあるでしょうが、いずれにしろ、そこに時間を割いているのは事実です。 私は税理士ではないので、思ったことを述べてしまって恐縮ですが、お客様にとっては、「税理士事務所に頼んだら精度の高い書類が出て来ることは当たり前」で、「精度が高いから高い金額を払う訳ではない」ということです。 払っても良いと感じるのは「経営に役立つ情報とアドバイスをくれる時だけ」です。 ですから、みなさまが「税理士ではなく経営者の立場」で考えるならば、高付加価値型事務所の実現に向けてすべきことは、担当者が「経営者に役立つ情報とアドバイス」に時間を費やせる仕組みと体制づくり、ということになります。 |