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第47回 所長が職員に「働く目的」を示さねばならないその理由とは?
(前編)

 株式会社ooyaビジネスクリエイトの大谷(おおや)です。

 このレポート(メルマガ)を書き始めて、今月末で丸6年になります。

 一般的にメルマガというものは、登録するだけは登録するけれども、実際はあまり読まないという方が多いようですが、私のメルマガは比較的お読みいただけているようで大変うれしく思います。

 例えばセミナー会場等ですと、名刺交換に来られた先生から「いつも読んでます」とお声をかけていただきますし、先日もこちらがお目にかかりたいと思う先生にアポイントのお電話を入れさせて頂いた際に「大谷さん、いつも読んでいますよ。ご活躍のようですね」と声をかけていただきました。ありがたいことです。

 私自身がそうなので、たぶんみなさんもきっとそうなのだろうと勝手に思うのですが、たとえ会ったことがなくてもいつも文章でその人の人柄や考え方を知っていると、初対面でも親しみが湧くものです。

 また、2つ前の号で「顧客との関係性を切らさないことが大事である」と述べましたが、以前面識があった方や一時親しくしていた方でも、一度関係性が切れてしまうとなかなか気軽には会いにくいものです。

 そういう意味では私は業界関係者の方といつでも連絡を取りやすい環境ができていると言えると思います。

 このように、私自身はメルマガを活用し関係性構築・維持を計っておりますが、もし、これまで、顧問先や面識のある方々に対して「特に何もしてこなかった」という方は、メルマガや事務所通信、定期的な郵送物等を使って関係性の維持に努めることをお奨めします。

 きっと事業展開にもプラスに働くと思います。


■所長が職員に「働く目的」を示さねばならないその理由とは?(前編)

 前回、職員が活き活き働く組織をつくるには、1.明確な仕事の目的、2.事務所におけるキャリアプラン、3.透明性のある評価の仕組みが必要である、と書きましたが、今回と次回は3要素の一つ、「仕事の目的」について掘り下げて書きたいと思います。

 私が会計事務所業界のコンサルティングを始めてから約7年になりますが、いつも思うのは、「職員の方がどこか冷めているように感じる」ということです。

 そのように感じる理由は、

1.新たな仕事を任せようとすると「私にはこれ以上無理です」と言う。
2.自分の顧問先が解約・廃業になっても、平然としている。
3.新規獲得に仮にインセンティブを払ってもあまり欲しがらない。
4.WEBやセミナーで見込み客開拓をしてもフォローをしない。
5.会議で、数字の話をしてもしらけている。

という現象を多々目にするからです。

 なんか見ていてとても寂しく感じます。

 では、なぜそうなってしまうのか、私なりに分析してみました。

 あくまでも個人的な見解ですが、結論は「働く目的がわからないから」の一言に集約されるようです。

 会計事務所においては、その原因は大きく2パターンあります。

 一つ目は「税理士を目指している方」のパターンです。

 税理士を目指している方にとって一番大切なことは、当たり前ですが「税理士になること」です。

 でも、日々の生活もあるので食べていかなければならないし、実務経験も積まなかればいけない。だから当面は「会計事務所で働きながら勉強している」といったところでしょう。

 ですから、職員の方にとって事務所とは、「税理士になって独立するまでの間の仮の住処」であり、意識の大半は「試験に受かること」「勉強時間を確保すること」に向いています。

 当然、事務所や顧問先には向いておりませんから、自然と冷めた雰囲気になってしまう、といものです。

 二つ目は「税理士合格をあきらめることになった方」です。

 この場合は、今まで心に描いていた「税理士になる」という目的を急に失ってしまい、かと言ってこれまでも目の前の仕事にも本気で打ち込んできた訳ではないので、とりあえず「食べて行くこと」に目的がすり替わってしまったというものです。

 当然、お金のために働くとなれば「仕事は少なく給料は多い方が良い」となりますので、必然的に冷めた働き方になってしまう訳です。

 いずれにしても「仕事以外のところに目的があった」ということです。

 ですから、冷めた職員の方々に本気になって働いてもらうには、「本気になれるだけの理由や目的」を示さねばならないということになります。

 では、このレポートをお読みのみなさんは、所長として幹部として何をすべきなのでしょうか?

 それはちょっと話が重く・長くなりましたので、続きは次回にお伝えします。