★売上1億円突破を目指す会計事務所の経営者・幹部のみなさまへ 売上1億円突破のための業績アップ実践レポート
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第33回 事務所拡大に向けて事業戦略を再構築する その1

 株式会社ooyaビジネスクリエイトの大谷(おおや)です。

 今年のゴールデンウィークは暦通りという事務所が多いと思いますが、4月30日、5月1日、2日を休んで10連休、なんていう会社もあるようですね。

 みなさまはいかがお過ごしでしょうか?

 私は休むのが下手なので、溜まった実務を片づけるのと、日頃なかなか時間をとれない考え事(各種企画)に時間を当てたり、販促ツールの作成をしたり、スポーツクラブに行ったりしながら有意義に過ごしたいと思っております。


■事務所拡大に向けて事業戦略を再構築する その1

 ここ数回に亘り、「事務所の価値を高めるためにすべきこと」と題して書かせていただきましたが、これから何回かは、これまでのことを踏まえ、今後の事務所戦略をどうするかを考えて行きたいと思います。

 第1回目の今回は、事業目的・目標・ビジョンについて書かせていただきます。

 事務所戦略を考える上でまず必要となるのが、「自分の事務所をどうしたいのか?」ということです。そこで、単刀直入に伺いますが、「みなさんはご自分の事務所を今後どうしたいですか?」

 この質問に、

「はい、私は○○な事務所にしたいです!」

と即答できる方もいらっしゃると思いますが、「いやあ、そう聞かれてもそれがはっきりしないんだよねえ」という方もいらっしゃるでしょう。

 例えば、開業間もなくて、「今期は何としても売上○千万円は達成しなくては!」という方は、中長期の目標や事業目的などなくても、「売上目標」にモチベーションがかかることでしょう。

 しかしながら、売上5,000万円、職員さん含め5人〜6人くらいの規模になると「まあ、俺も独立して職員を5人抱えるまで、一人でここまで良くやって来たよ」なんて、いわゆる「小成功病」というものにかかって、次の目標が見えなくなってしまう方が多いようです。

 みなさんはいかがでしょうか?

因みに、売上5,000万円を超えると、すでに業界のトップ20%ですから、普通に考えれば十分素晴らしいことだと私も思ってます。

 ですから、5,000万円、7,000万円、1億超になったらなおさらですよね。

 そうなると、問題は今後どこで「自分にモチベーションを掛けるか」ということですが、

・「売上高や規模的目標」でモチベーションがかかる人もいれば、
・「税理士、公認会計士の社会的使命の遂行」でモチベーションがかかる方もいれば、
・「愛する家族や職員の幸せ」でモチベーションがかかる方もいます。
・「○○事務所に負けたくない!」という反骨心にモチベーションがかかる方もいます。

 モチベーションの源泉は人それぞれなので、自分に合うもので良いのです。

 因みに、私もどうも「売上高や規模的目標」では全くモチベーションが湧かず、どちらかと言うと「社会的使命の遂行」の方にモチベーションがかかるようです。

 ある雑誌で、エイベックスの代表 松浦 勝人氏も同じようなことを言っていました。

 で、話を戻しますが、どこでモチベーションを掛けるかはその人の自由なので、事業戦略を組み立てる上でまず、やっていただきたいことは、

1.自分のモチベーションがどういう場合に起こるのかを正しく知る

ということです。

 次に、自分のモチベーションの源泉を、

2.職員の方に賛同してもらえるような内容に変換して伝える

ということです。

 あくまでも例なので、気を悪くなさらないでいただきたいのですが「売上1億円突破の事務所になろう!」と職員の方に言ったところで、職員の方に「そんなの所長の勝手な目標でしょ! 私たちには関係ないわよ」と言われてしまったら意味がありません。

 一緒に頑張っていただくためには、その目標に賛同いただく必要があるからです。

 ですから、自らの目標が定まったらそれを職員の方にどう伝えたら理解いただけるのか、ひいては顧問先様や地域の企業経営者の方々に賛同いただけるレベルまで落とし込まねばなりません。

 何かを成し遂げるためには、まず自らの目標=願望を明確にし、それを言葉で他の人に伝え、影響力を及ぼさねばなりません。

 丁度、3日から連休の後半がスタートします。

 この絶好の機会を使って、自らの事業観や目標の再確認をしてはいかがでしょうか?