株式会社ooyaビジネスクリエイトの大谷(おおや)です。 今年の東京は、桜の開花が早く、私の事務所の界隈では昨日・一昨日の土日で見頃はもう終わりかな? という感じです。 皆様の地域ではいかがでしょうか? さて、自分で申し上げるのも恐縮ですが、私は以前からお客様に大変恵まれており、経営的にも人物的にも素晴らしい方々ばかりとお付き合いさせていただいております。 それは私の勉強会の会員様、ご支援先様を知っている方なら、誰もがそうお感じになることと思います。 そして、今年になってその傾向に更に拍車がかかっており、予想だにしなかった素晴らしい先生方に会員になっていただいたり、ご支援のお話をいただいたり、遠方から弊社に相談にお立ち寄りいただくこと等が急激に増えております。 正直、ただただ驚くばかりです。 ですが、その思いとは裏腹に「ああ、やっぱりそうなんだ」と自分自身の「仮説」が「確信」に変わったことを楽しんでいたりするのです。 それは一体どういうことなのでしょうか? このレポートを長くお読みいただいている方の中にはお気づきの方もいらっしゃるかも知れませんが、私は昨年の年末くらいから、意図的にレポートやメルマガ、ブログに書いている内容を変えました。 お気づきになりましたでしょうか? 「ああ、そう云えばそうかも・・・」とお感じの方もいらっしゃることでしょう。 ところで、話は変わりますが、みなさまはご自分の評価(あるいは人物像)ってどうやって形づくられるのかを考えたことはありますか? 恐らく「これまでの実績」「日頃の活動」「持っている人脈」「事務所の規模」等を想像されたのではないでしょうか? ただ、「もっと簡単に」「もっと迅速に」評価に影響を与えることができる方法があります。 それは自らが「言うことを変える」、「発信することを変える」ということです。 人は誰しも、その人の言っていること、発信していることを通じてその人を理解しようとしますし、実際、それを踏まえてその人を判断しています。 特に税理士の皆様のようなプロフェッショナルサービスには形がありませんから、その人が発信している内容からしか、サービスを理解する方法がありません。 ですから、逆説的な表現になりますが、自分が日頃から「何を言うか」をコントロールすることで、自然とお付き合いする相手を変えることができ、結果として主体的に自らが付き合う相手をコントロールすることができるのです。 実は先日、私のご支援先様から、「1月に大谷さんに話していただいた経営セミナーの参加者で、売上10億円規模のお客様から、税理士切り替えという形で顧問契約をいただきました」と嬉しい報告をいただきました。 理由は、「あなたのように経営に役立つ情報を発信してくれる会計事務所と付き合いたい」とのことだったようです。 また、ある別のご支援先様でも、ある取り組みを行って「税理士切り替え」のお客様をコンスタントに獲得できるようになりましたとのご報告をいただきました。 大変嬉しいことです。 私がこの話を通じて何を申し上げたいかと言いますと、要するに「良いお客様とお付き合いしたければ良いお客様が寄ってきてくださるような発信をしなくてはいけない」ということです。 決して以下の方々を批判するつもりではありませんが、最近、「ネット経由でお客は増えているけれど、規模が小さく低料金のお客様ばかりで全然我々が求めるようなお客が来ない!」と嘆いている方がいらっしゃいますが、そういった方は「規模が小さくて低料金のお客様しか寄ってこないような情報発信しかしていない」のですから当然と言えば当然なのですね。 以前もレポートに書きましたが、良いお客様(経営者)は良い経営者仲間とお付き合いをしています。 そして、良い経営者の方にお付き合いいただくには、良い経営者とのご縁を産むような活動をしなければ、良い経営者と出会うことはできないのです。 私は以前から、「経営的に厳しい会社が多いからと言って、みなさんが厳しい会社を選んで付き合う必要はなく、みなさんが付き合いたい会社と付き合う努力をすれば良い」という考え方を述べています。 まずは、今日からご自身が発信する内容を変えてみてはいかがでしょうか? ■事務所の価値を高めるために必要なこと その2 前回は「事務所の価値を高めるためにすべきこと」と題して書かせていただきましたが、今回も「事務所の価値を高めるためにすべきこと」の続編を述べたいと思います。 前回は「職員の方を通じてサービスを提供している以上、職員の方とお客様のかかわり方をコントロールしなければ、皆様の事務所の評価は変わらない」というお話をしましたね。ここまでは宜しいですよね。 では、職員の方々とお客様とのかかわり方を変えるために、みなさまは事務所経営者として、所内で事前に何をコントロールすれば結果としてお客様とのかかわりを変えることができるのでしょうか? それは、 1.訪問時に持ってゆく(発信する)情報を変える 2.説明する資料を変える 3.話題を変える ということです。 ここでちょっとお尋ねしますが、皆様は自分が「税理士(もしくは職員)」だからと自分自身の事業ドメインを「税務・会計のプロ」と規定していませんか? 「当然だろ、大谷は何を言っているんだ!」とお思いの方は、残念ながら、経営者のニーズを正しく捉えておりません。 お客様である経営者が税理士事務所に頼んでいるのは「税金の計算」ではなく、「経営のアドバイス」です。 勝手に枠を狭めているのは会計事務所の側なんです。 とするならば、皆さまも「1事務所の経営者」として「今だったら、これをお客様に伝えて来て欲しい!」という思いというか問題意識をお持ちですよね? であるならば、それを訪問前に所内で統一し、徹底させなければなりません。 次に、人は話をする際に「枠組み」に規定されますので、話題を変えるには枠を変えることが必要です。 では、「枠って一体何だ?」ということですが、枠組みで一番大きなものは、「誰と会うか?」ということです。 経理部長と会っても経営のアドバイスはできませんから、経営のアドバイスをするならば、経営者に会わねばなりません。 そして、経営者に会っていただくためには「会っていただける話題」ができなければなりません。 それから、○時から○時という時間の枠もあります。 価値あるサービスを提供するには、きちんと「時間の枠」も確保していただく必要があります。15分程度の時間しかいただけなければ、大した話もできませんね。 そういう意味では早くから、巡回監査のアポを入れなければなりません。 そして、「会議の議題」や「持参資料」という枠もあります。 持参した資料が試算表の説明になっていれば当然話はそこに終始して、「経営の話」にならないことは自明の理です。 そして最後は話題です。 「会計事務所はお客様と仲良くなることが大事」と勘違いして、WBCやヨルダン戦の話をしているようではいけません。少なくともそれがメインではいけません。 なぜなら、WBCやヨルダン戦の話なら、派遣会社や広告代理店の方々とすれば良いことであって、それは会計事務所に期待される役割ではないからです。 会計事務所がすべき世間話は、人材の採用・労務・繁盛企業の情報や経済の話題です。 もちろんこれらのことは、一朝一夕にできる話ではありませんが、だからこそ所内でそれをやっている事務所とそうでない事務所の差が開き、そういう話題が話せる事務所は「経営アドバイス」のウェイトが高くなり、顧問料も上がり、他の安い会計事務所にとられる心配がなくなるという善循環になって行きます。 逆に、それができない事務所はサービス価値が低いので、どんどん低価格事務所の攻勢にさらされ、単価が下がるか解約されるという悪循環に陥ることになるのです。 良いお客様に価値あるサービスを提供し、適正な報酬を得たいと思うならば、事務所として「市場に対し何を発信するのか」をコントロールすることが肝心ですし、目の前のお客様に対しては、「誰に会って何を話すために、どんな話題と資料を準備するか」をコントロールすることが肝心です。 次回の勉強会:5月17日(金)では、そのあたりを深めて行くつもりです。 配信をご希望の方はこちらから登録下さい。 → http://www.mag2.com/m/0000254452.html |