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第2回 差別化の8要素 「立地」 その1

 株式会社ooyaビジネスクリエイトの大谷(おおや)です。

 先日、経済評論家の勝間和代さんの講演会に行って来ました。

 彼女は本でもそうですが、講演でもストレートにモノを言うのでわかりやすいですし、本質を鋭くついてくるのでとても面白いですね。

 いろいろ話をされていた中で面白かったのは、

国債の発行、支払われる目途のない年金など、「後世にツケを残すのは良くない」と言われているが、最も良くないツケは「低成長」である。低成長では、税金も払えないし、雇用も産み出せない。

以前、メディアに出て「消費税批判めいた発言」をしたら、以降、とたんにマスメディアから外された。

自分が苦手な分野で勝負すると生産性は1/5になる。大切なことは得意なことに時間を使うこと。

正しい課題抽出ができないことが、期待する成果を出せない最大の原因。

頭が良いとは、得られた情報の中で判断する能力の高いことを言う。単純計算や記憶力は若い方には敵わないが、判断能力は男性は50代、女性は60代まで高まり続ける。

 まだまだ、これからということですね。


■差別化の8要素 「立地」 その1

 前回は「差別化の8要素」のイントロダクションをお送りしましたが、今回は8要素の1番目「立地」のその1をお伝えします。

 この仕事を長いことさせていただいて思うのですが、会計事務所の先生方の多くは、まだまだ「立地」という概念をお持ちでないと言いましょうか、その重要性に気づいていないようです。

 それは、会計事務所の業務は「お客様のところへ出向いて行うもの」というと認識が強いということと、顧客獲得は、まだまだ紹介がほとんどで、事務所の存在を知って飛び込みでお客様を獲得した経験などあまりないため、「事務所の立地」にお金をかけても意味がないと考えているからかも知れません。

 しかしながら、今伸びてる事務所の多くが、ホームページを立ちげて、問合せ → 無料相談という流れで受注していたり、本意ではないかもしれませんが、税理士紹介会社からの紹介で、お客様に事務所に来ていただいて、顧問契約を獲得するような流れが一般化してくると、「立地の重要性」を否が応でも重視せざるを得なくなってくることでしょう。

 では、立地選定を行う際はどのように考えたら良いのかということですが、原理原則を順に列挙しますと、

1.中堅都市の周辺市町村でなく、中堅都市を選ぶ。

2.中堅都市の郊外ではなく、中心部(ターミナル周辺)を選ぶ。
  ※地方都市はアクセスの良い郊外も可。

3.選定した候補地のそばに対象顧客がいるエリア。

4.選定したエリア内で表通り(往来)に面した場所。

5. 視認性、出入りのしやすさ、ビルの階数、中央分離帯による分断の有無、などのミクロな環境。

 通常、事務所を選定する際、上記の4.5、マーケティングセンスのある方でも3以降から判断しがちですが、もし自由に選定できるなら、1から順番に考えるべきでしょう。

 仮に賃貸にしても、「立地」は一度決定してしまうと、それなりに金額もかかりますし、簡単には変えられません。

 慎重に判断したいものです。