令和３年度ｅ－Ｔａｘ利用件数は４２４３万２千件
コロナ禍の外出自粛等を背景にｅ－Ｔａｘの利用件数が順調に伸びている。国税庁がこのほどまとめた令和３年度のｅ－Ｔａｘ利用状況によると、総利用件数は前年対比６.９％増の４２４３万２４５８件。初めて４千万件台となり、利用率は７２.６％となった。
税目別にみると、所得税が１５２９万１２６５件（対前年比７.５％）、消費税（個人）が９２万３３８２件（同２.９％）で、マイナンバーカード普及割合に左右されるこの２つの合計は１６２１万４６４７件（同７.３％増）。法人税は２５６万８３９１件（同５.９％増）、消費税（法人）は１８３万７１５３件（同５.０％増）、酒税は４万１６５件（同６.０％増）、印紙税は９万３８３９件（同５.７％増）。また、令和元年１０月からｅ－Ｔａｘがスタートし、利用件数の公表が今回で２回目となる相続税は４万４０３５件（同９２.７％増）でほぼ倍増となった。
納付手段別にみると、キャッシュレス納付割合が３２.２％と初めて３割を超えており、なかでもインターネットバンキングやダイレクト納付（ｅ－Ｔａｘによる口座振替）など電子納税の利用割合が１８％と伸びてきている。
国税庁では、平成１６年のｅ－Ｔａｘ運用開始以来、利用率向上に向け様々な取組みを行ってきた。平成３年度は、ｅ－Ｔａｘによる提出に対応していなかった全ての国税関係手続きについてイメージデータ（ＰＤＦ形式）による提出を可能とした（令和４年１月～）ほか、請求から受取まで非対面でできる電子納税証明書（ＰＤＦ形式）の発行（令和３年７月～）、パソコンから「確定申告書等作成コーナー」にマイナンバーカードでログインする場合にＱＲコードをスマートフォンのアプリ（マイナポータル）で読み込むことでＩＣカードリーダライタを使用せずに手続き可能とした（令和４年１月～）。
さらに、所得税の確定申告を「確定申告書等作成コーナー」からスマートフォンを利用して行う際、スマートフォンのカメラで給与所得の源泉徴収票を読み取ることを可能とした（令和４年１月～）。また、令和４年度における新たな取組みとしては、「確定申告書等作成コーナー」でマイナンバーカードを利用して申告する場合、カードの読取り回数が３回から１回になる（令和５年１月～）。
