国税庁、相続税申告のe-Tax利用を呼びかけ
国税庁が、相続税申告のe-Tax利用を全国の税理士に向けて強く呼びかけている。国税庁はこのほど「相続税申告はe-Taxをご利用ください!」とのリーフレットをホームページに掲載。コロナ禍で税務署へ出向く機会を極力減らしたいと考える向きが増える中、e-Tax利用が最も少ない相続税申告について、e-Tax利用のメリットをわかりやすく解説している。
e-Taxによる相続税申告のメリットは大きく分けて4つ。まず、財産取得者の利用者識別番号のみで申告できることが挙げられる。利用者識別番号は、過去に電子申告を行なった申告書の控えや税務署からの郵送物で確認可能。利用者識別番号がわからない場合は「変更届出書」をe-Taxで送信すれば、既存の利用者識別番号と仮暗証番号が記載された通知書が税務署から財産取得者に郵送される。取得していない場合には「開始届出書」をe-Taxで送信すれば利用者識別番号等がオンラインで即時発行される。
利用中の税務会計ソフトで作成した申告書を送信できるのもメリットの一つ。いつも利用している税務会計ソフトにe-Tax送信機能がない場合でも、e-Taxソフト又はe-Taxソフト(WEB版)から送信できる。
添付書類をイメージデータ(PDF形式)で提出できることも大きなメリットだ。戸籍謄本などの法定添付書類のほか、土地等の評価明細書や預貯金等の残高証明書などの法定外添付書類も対象。1回の送信当たり最大136ファイル、8.0MBの容量データを送信できる。送信したデータや受付け結果はファイルで保存できるため、データ管理が可能となりペーパーレス化につながるという嬉しいメリットもある。
令和3年1月からは、令和元年分以降の相続税修正申告もe-Taxによる提出が可能になった。利用範囲が広がりますます便利になったe-Tax。うまく利用して税務の簡便化を図りたい。
リーフレット「相続税申告はe-Taxをご利用ください!」について
提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)