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「GAFA封じ」で再び黒星 EUがアマゾンに敗訴 アップルに続き…追徴課税は「違法」

 米アマゾン・ドット・コムが、EU(欧州連合)の執行機関・欧州委員会から課された計2.5億ユーロ(約330億円)の追徴課税を不服として訴えていた裁判で、欧州司法裁判所の一審に当たる一般裁判所は5月12日、欧州委員会の課税を却下する判決を下した。EUは同様の裁判で昨年7月にもアップル社に敗れていて、近年進めてきた「GAFA封じ」の法廷闘争で2連敗となる。多国籍企業の"税逃れ"を巡る国家と企業の対立はまだまだ終わりそうにない。
 両者の争いは、アマゾンがルクセンブルクに子会社を設立し、同国政府から特別な低税率の待遇を受けていたかが焦点となった。判決では、欧州委員会が「アマゾン・グループの欧州子会社に対する不当な税負担軽減があったと立証するために必要な法的基準を示せなかった」として、同社に対する税優遇は正当なものであると結論付けた。
 GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)と呼ばれる世界的な大企業が同様の手段で税負担を抑えていたことを問題視したEUの欧州委員会は、2014年に徹底的な調査を開始した。調査の結果、アップルやアマゾンに認められた低税率は、EUの禁じる「特定企業への国家的な補助」に当たるとして、各国に対して利益に見合った追徴課税を企業に課すように命じた。しかし委員会の決定に反発した各企業が訴訟を起こし、今に至っている。
昨年7月には、約1.6兆円という過去最高の追徴課税額を巡り、アップル社がEUに勝訴した。今回の判決でEUは2連敗となるが、すでにアップル社との訴訟では最高裁に当たる欧州司法裁判所に上訴しており、今回も同じ措置を取るとみられる。上訴に際してEUのべステアー委員は、「裁判所が複数の法的な誤りを示している。EU加盟国へ大小あらゆる企業が相応の税を支払うようにすることが最優先事項だ」と述べている。

提供元:エヌピー通信社

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6月2日更新

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 米アマゾン・ドット・コムが、EU(欧州連合)の執行機関・欧州委員会から課された計2.5億ユーロ(約330億円)の追徴課税を不服として訴えていた裁判で、欧州司法裁判所の一審に当たる一般裁判所は5月12日、欧州委員会の課税を却下する判決を下した。EUは同様の裁判で昨年7月にもアップル社に敗れていて、近年進めてきた「GAFA封じ」の法廷闘争で2連敗となる。多国籍企業の"税逃れ"を巡る国家と企業の対立はまだまだ終わりそうにない。 両者の争いは、アマゾンがルクセンブルクに子会社を設立し、同国政府から特別な低税率の待遇を受けていたかが焦点となった。判決では、欧州委員会が「アマゾン・グループの欧州子会社に対する不当な税負担軽減があったと立証するために必要な法的基準を示せなかった」として、同社に対する税優遇は正当なものであると結論付けた。 GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)と呼ばれる世界的な大企業が同様の手段で税負担を抑えていたことを問題視したEUの欧州委員会は、2014年に徹底的な調査を開始した。調査の結果、アップルやアマゾンに認められた低税率は、EUの禁じる「特定企業への国家的な補助」に当たるとして、各国に対して利益に見合った追徴課税を企業に課すように命じた。しかし委員会の決定に反発した各企業が訴訟を起こし、今に至っている。昨年7月には、約1.6兆円という過去最高の追徴課税額を巡り、アップル社がEUに勝訴した。今回の判決でEUは2連敗となるが、すでにアップル社との訴訟では最高裁に当たる欧州司法裁判所に上訴しており、今回も同じ措置を取るとみられる。上訴に際してEUのべステアー委員は、「裁判所が複数の法的な誤りを示している。EU加盟国へ大小あらゆる企業が相応の税を支払うようにすることが最優先事項だ」と述べている。提供元:エヌピー通信社
2021.05.13 16:22:16