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2人の財務副大臣 消費増税を巡り認識に差

 副財務相に就任した伊藤渉衆院議員(公明)と中西健治参院議員(自民)が9月23日、財務省内の記者会見で抱負を語った。伊藤氏は防災・減災、中西氏は国際金融と、それぞれ経歴を生かした手腕に期待がかかる。ただ、消費税増税を巡っては微妙な認識の差も滲む。
 伊藤氏は名古屋市出身で、阪大院で土木工学を修了後、JR東海に入社し都市計画や建設関係の業務に従事。2005年の総選挙で初当選して現在4期目だ。予算編成や財政投融資、国債、国有財産などを担う。中西氏は東京都出身。東大法学部を卒業後、JPモルガン証券に入社して副社長まで21年間務めた後、10年の参院選で初当選し、現在2期目。税制、国際金融を担当する。
 菅義偉首相は組閣後、麻生太郎財務相に「国際金融都市を目指し受け入れ環境整備をいっそう加速させる」よう指示。長年、政府が成長戦略に掲げつつ実現していない案件だが、この分野での知見を買われた形の中西氏は「国際社会で日本の存在感を高めたい。香港が(中国の政治介入で)ああいう状況になり、わが国にとってチャンスだ」と指摘。その上で、「税制の議論は避けて通れない」と語り、金融分野での優遇税制を検討する考えを示唆した。
 一方、消費税増税について菅首相が「将来的なことを考えたら引き上げざるを得ない」と発言した翌日、「10年は上げない」と軌道修正した点について問われると、伊藤氏は「10年という数字はともかく、経済再生と財政再建は両輪という意味の発言だろう。将来にわたって消費税の(増税の)あり方も議論するとおっしゃったと理解している」と述べ、増税を「封印」したものではないとの見解。これに対し、中西氏は「今はいかなる増税も考える時期ではなくコロナ集中。そして経済を回復させ税収を戻すことに全力を尽くすということだ」と述べるにとどめた。首相発言の「迷走」ぶりには、両副大臣も意見のつじつま合わせに苦労を強いられているようだ。

提供元:エヌピー通信社

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5月2日更新

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 副財務相に就任した伊藤渉衆院議員(公明)と中西健治参院議員(自民)が9月23日、財務省内の記者会見で抱負を語った。伊藤氏は防災・減災、中西氏は国際金融と、それぞれ経歴を生かした手腕に期待がかかる。ただ、消費税増税を巡っては微妙な認識の差も滲む。 伊藤氏は名古屋市出身で、阪大院で土木工学を修了後、JR東海に入社し都市計画や建設関係の業務に従事。2005年の総選挙で初当選して現在4期目だ。予算編成や財政投融資、国債、国有財産などを担う。中西氏は東京都出身。東大法学部を卒業後、JPモルガン証券に入社して副社長まで21年間務めた後、10年の参院選で初当選し、現在2期目。税制、国際金融を担当する。 菅義偉首相は組閣後、麻生太郎財務相に「国際金融都市を目指し受け入れ環境整備をいっそう加速させる」よう指示。長年、政府が成長戦略に掲げつつ実現していない案件だが、この分野での知見を買われた形の中西氏は「国際社会で日本の存在感を高めたい。香港が(中国の政治介入で)ああいう状況になり、わが国にとってチャンスだ」と指摘。その上で、「税制の議論は避けて通れない」と語り、金融分野での優遇税制を検討する考えを示唆した。 一方、消費税増税について菅首相が「将来的なことを考えたら引き上げざるを得ない」と発言した翌日、「10年は上げない」と軌道修正した点について問われると、伊藤氏は「10年という数字はともかく、経済再生と財政再建は両輪という意味の発言だろう。将来にわたって消費税の(増税の)あり方も議論するとおっしゃったと理解している」と述べ、増税を「封印」したものではないとの見解。これに対し、中西氏は「今はいかなる増税も考える時期ではなくコロナ集中。そして経済を回復させ税収を戻すことに全力を尽くすということだ」と述べるにとどめた。首相発言の「迷走」ぶりには、両副大臣も意見のつじつま合わせに苦労を強いられているようだ。提供元:エヌピー通信社
2020.09.24 15:49:55