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元年度の相続税の物納申請、件数・金額ともに大幅減少

 国税庁はさきごろ、令和元年度における相続税の物納処理状況等を明らかにした。相続税については、財産課税という性格上、延納によっても金銭で納付できない場合に一定の相続財産による物納が認められているが、同年度の物納の申請件数は61件(前年度99件)、金額は186億円(同324億円)で、前年度に比べると件数で38.4%、金額で42.6%それぞれ大幅に減少している。

 処理状況をみると、前年度からの処理未済を含め86件(同75件)、金額で218億円(同301億円)を処理している。その処理態様では、全体の83.7%に当たる72件(同206億円)が許可され財務局へ引き渡されており、その他、2件(同2億円)が却下、納税者が取り下げたもの等が12件(同10億円)となっている。

 なお、この結果、今年3月末の処理未済は、前年の58件から33件となり、その金額も47億円から15億円まで低下している。

 一方、相続税額が10万円を超え、金銭で納付することが困難な場合等に担保を提供することにより年賦で納付することができる延納の元年度の状況は、申請件数が1132件(前年1257件)、金額ベースで459億円(同579億円)となっていて、物納同様に前年度を下回っている。

 処理件数は、前年度に比べ125件少ない1132件となっていて、その内訳を見ると、「許可」が757件、「取下げ等」324件、「却下」51件となっていて、その処理金額は578億円だった。

提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)

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 国税庁はさきごろ、令和元年度における相続税の物納処理状況等を明らかにした。相続税については、財産課税という性格上、延納によっても金銭で納付できない場合に一定の相続財産による物納が認められているが、同年度の物納の申請件数は61件(前年度99件)、金額は186億円(同324億円)で、前年度に比べると件数で38.4%、金額で42.6%それぞれ大幅に減少している。 処理状況をみると、前年度からの処理未済を含め86件(同75件)、金額で218億円(同301億円)を処理している。その処理態様では、全体の83.7%に当たる72件(同206億円)が許可され財務局へ引き渡されており、その他、2件(同2億円)が却下、納税者が取り下げたもの等が12件(同10億円)となっている。 なお、この結果、今年3月末の処理未済は、前年の58件から33件となり、その金額も47億円から15億円まで低下している。 一方、相続税額が10万円を超え、金銭で納付することが困難な場合等に担保を提供することにより年賦で納付することができる延納の元年度の状況は、申請件数が1132件(前年1257件)、金額ベースで459億円(同579億円)となっていて、物納同様に前年度を下回っている。 処理件数は、前年度に比べ125件少ない1132件となっていて、その内訳を見ると、「許可」が757件、「取下げ等」324件、「却下」51件となっていて、その処理金額は578億円だった。提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)
2020.07.21 15:52:52