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OECD 国際課税の二重課税防止 事前協議専門の組織設置へ 平等性に疑問の声も

 経済協力開発機構(OECD)は、経済のデジタル化に対応した国際的な法人課税を巡り、課税先の企業とその税率について多国間で事前に協議する組織を設置する方針を決めた。税収の増減に関わるため、各国とも妥協せずに対象企業を奪い合うケースが予想される中で、二重課税を防ぐための体制を整備することにした。
 OECDの会合には約140カ国の国と地域が参加し、世界規模で事業を展開する企業の利益に対する新たな課税ルールを議論している。年内の最終合意を目指しているが、特に大きな懸案になっているのが二重課税の扱いだ。実際に発生してからだと、問題が解決するまでに時間がかかることが多い。このため各国を代表する税の専門家で構成する協議体(パネル)を立ち上げ、どの国がどれだけ課税するか事前に話し合い、課税企業の争奪戦が激化する事態を避ける。
 パネルに申請する企業には、巨大IT(情報技術)や消費財メーカー、自動車メーカーなどを想定している。パネルは企業が新たなサービスについて国をまたいで始める場合、その収益に対し、本社や各国の支店がどれだけ貢献するか報告を受ける。そのうえで各国における企業活動を評価し、利益の配分について協議することになりそうだ。
 同じような仕組みは日本を含めた主要国ですでに導入されており、企業は事前に課税方法を当局と話し合って確認している。ただ複数国で進めるケースはまだ少なく、妥結に時間がかかるなど課題が多い。二重課税が発生すれば課税した国同士で話し合い解決することが基本だが、それでも解決しなければ第三国も参加した「国際仲裁」に持ち込まれる。ただ、仲裁人には経験が豊富な欧米の弁護士が選ばれることが多く、新興国から平等性を疑問視する声が出ている。

提供元:エヌピー通信社

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3月31日更新

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 経済協力開発機構(OECD)は、経済のデジタル化に対応した国際的な法人課税を巡り、課税先の企業とその税率について多国間で事前に協議する組織を設置する方針を決めた。税収の増減に関わるため、各国とも妥協せずに対象企業を奪い合うケースが予想される中で、二重課税を防ぐための体制を整備することにした。 OECDの会合には約140カ国の国と地域が参加し、世界規模で事業を展開する企業の利益に対する新たな課税ルールを議論している。年内の最終合意を目指しているが、特に大きな懸案になっているのが二重課税の扱いだ。実際に発生してからだと、問題が解決するまでに時間がかかることが多い。このため各国を代表する税の専門家で構成する協議体(パネル)を立ち上げ、どの国がどれだけ課税するか事前に話し合い、課税企業の争奪戦が激化する事態を避ける。 パネルに申請する企業には、巨大IT(情報技術)や消費財メーカー、自動車メーカーなどを想定している。パネルは企業が新たなサービスについて国をまたいで始める場合、その収益に対し、本社や各国の支店がどれだけ貢献するか報告を受ける。そのうえで各国における企業活動を評価し、利益の配分について協議することになりそうだ。 同じような仕組みは日本を含めた主要国ですでに導入されており、企業は事前に課税方法を当局と話し合って確認している。ただ複数国で進めるケースはまだ少なく、妥結に時間がかかるなど課題が多い。二重課税が発生すれば課税した国同士で話し合い解決することが基本だが、それでも解決しなければ第三国も参加した「国際仲裁」に持ち込まれる。ただ、仲裁人には経験が豊富な欧米の弁護士が選ばれることが多く、新興国から平等性を疑問視する声が出ている。提供元:エヌピー通信社
2020.03.26 15:41:15