セブン-イレブンがレジ刷新 税込100円×3個=301円???
10月の消費税率引き上げを前にコンビニエンスストア最大手のセブン―イレブン・ジャパンがレジの精算方式を変更した結果、税込み100円の商品を3個買うと支払い金額が301円になるといった事例が散見され、変更前に比べて支払い額が高くなったことに利用者から困惑の声が上がっている。
セブンではもともと、商品ごとに消費税率8%を計算した税込み価格を一つずつ合算して支払金額としていた。だが9月16日にレジを刷新し、税抜き価格を全て合計してから税率8%をかける方法に変更した。税込み価格100円(税抜き93円)の商品を3個購入する場合、以前なら100円を三つ分足した300円を支払えばよかった。ところが、レジ変更後は税抜き93円を一旦合計した279円に税率8%を加えるため、22円が課税され支払い金額は301円になる。1円未満を切り捨てていたために最終的な支払額に1円の差が生じてしまった。
国税庁によると精算方法については「各事業者の判断に委ねられている」ため、税抜き価格を基に計算しても、個々の商品の合計金額を基にしても良い。
10月以降は標準税率10%と軽減税率8%の対象になる商品が混在するため、事業者は売上に対して二つの税率ごとに区分して税抜き価格や消費税額を計算する必要がある。そのため、セブンはレジ段階で税抜き価格が明示される方式に変更し、店舗側の使い勝手を改善した。
だが、国がコンビニなどの小売店に対しては値札に税込み価格を示す「総額表示」を義務付けており、「一個あたりの支払い額は100円」と認識していた利用者の混乱を招いた。同様の事例はセブン以外でも起きている可能性があり、事業者は消費者に対していかに分かりやすく伝えるか対応が求められる。
提供元:エヌピー通信社