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広大地通達のその地域は審判所認定地域と判断、結果的に一部取消し

 相続した土地等が、広大地通達が定める「その地域」に該当するか否かの判断が争われた事件で国税不服審判所は、相続した各土地が存在する地域に係る土地の利用状況及び周辺地域の状況等の事情を総合勘案した結果、審査請求人及び原処分庁それぞれの主張を斥けた上で、審判所認定地域が各土地に係る広大地通達が定める「その地域」に当たると判断、結果的には原処分の一部を取り消す旨の裁決を言い渡した。

 この事件は、納税者が税務調査を受けて相続税の修正申告をした後、相続した土地及び取引相場のない株式の発行会社が有する借地権が広大地に該当するという判断から更正の請求をしたところ、原処分庁が一部は認容したものの、土地等の一部は広大地には当たらないと判断して更正処分をしてきたため、納税者側が更に原処分の一部取消しを求めて審査請求したという事案。

 請求人側は、相続した土地等は戸建住宅の敷地で、標準的な地積に比して著しく広大であり、戸建住宅の敷地として分割して使用する場合にはいずれも潰れ地が生じることになるから広大地に該当する旨主張して原処分の一部取消しを求めた。これに対して原処分庁側は、各土地等が存在するその地域における標準的な宅地の地積は700平方メートル程度であり、各土地等の経済的に最も合理的な使用は700平方メートル程度の工場等の敷地として使用することであるとして広大地には該当しない旨主張、審査請求の棄却を求めた。

 裁決はまず、広大地通達に定めるその地域とは、利用状況、環境等がおおむね同一と認められるある特定の用途に供されることを中心とした一まとまりの地域を指すと解釈した上で、各土地等が存する地域は、その利用状況及び環境等から、幅員の広い幹線道路沿いの地域とそれ以外の地域に区分され、A地域における標準的な使用は中小の工場の敷地であり、その標準的な地積は670平方メートル程度と認定。一方のB地域における標準的な使用は戸建住宅の敷地であり、その標準的な地積は110平方メートル程度であると認定した。

 その結果、A地域に存する土地は、地積及び位置等からその地域における標準的な宅地の地積に比して著しく広大な土地とは認められないと指摘。その一方で、B地域に存する土地は、経済的に最も合理的な使用が戸建住宅の敷地であり、標準的な地積に比して著しく広大な土地であるため、その開発には潰れ地も生じることが想定されることから広大地に該当すると認定して、結果的に原処分の一部を取り消した。

(2018.11.26国税不服審判所裁決)

提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)

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9月13日更新

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 相続した土地等が、広大地通達が定める「その地域」に該当するか否かの判断が争われた事件で国税不服審判所は、相続した各土地が存在する地域に係る土地の利用状況及び周辺地域の状況等の事情を総合勘案した結果、審査請求人及び原処分庁それぞれの主張を斥けた上で、審判所認定地域が各土地に係る広大地通達が定める「その地域」に当たると判断、結果的には原処分の一部を取り消す旨の裁決を言い渡した。 この事件は、納税者が税務調査を受けて相続税の修正申告をした後、相続した土地及び取引相場のない株式の発行会社が有する借地権が広大地に該当するという判断から更正の請求をしたところ、原処分庁が一部は認容したものの、土地等の一部は広大地には当たらないと判断して更正処分をしてきたため、納税者側が更に原処分の一部取消しを求めて審査請求したという事案。 請求人側は、相続した土地等は戸建住宅の敷地で、標準的な地積に比して著しく広大であり、戸建住宅の敷地として分割して使用する場合にはいずれも潰れ地が生じることになるから広大地に該当する旨主張して原処分の一部取消しを求めた。これに対して原処分庁側は、各土地等が存在するその地域における標準的な宅地の地積は700平方メートル程度であり、各土地等の経済的に最も合理的な使用は700平方メートル程度の工場等の敷地として使用することであるとして広大地には該当しない旨主張、審査請求の棄却を求めた。 裁決はまず、広大地通達に定めるその地域とは、利用状況、環境等がおおむね同一と認められるある特定の用途に供されることを中心とした一まとまりの地域を指すと解釈した上で、各土地等が存する地域は、その利用状況及び環境等から、幅員の広い幹線道路沿いの地域とそれ以外の地域に区分され、A地域における標準的な使用は中小の工場の敷地であり、その標準的な地積は670平方メートル程度と認定。一方のB地域における標準的な使用は戸建住宅の敷地であり、その標準的な地積は110平方メートル程度であると認定した。 その結果、A地域に存する土地は、地積及び位置等からその地域における標準的な宅地の地積に比して著しく広大な土地とは認められないと指摘。その一方で、B地域に存する土地は、経済的に最も合理的な使用が戸建住宅の敷地であり、標準的な地積に比して著しく広大な土地であるため、その開発には潰れ地も生じることが想定されることから広大地に該当すると認定して、結果的に原処分の一部を取り消した。(2018.11.26国税不服審判所裁決)提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)
2019.09.02 17:06:18