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外国子会社の判断基準は株式数と解釈、審査請求を棄却

 外国子会社配当益金不算入制度の適用を巡って、外国法人が株式会社の場合、同制度の適用対象となる外国子会社に該当するか否かの判断が争われた事件で国税不服審判所は、外国法人の経営判断への内国法人の支配力、つまり影響力を示すのは株式数であると解釈した上で、配当が行われた日における外国法人の株式に占める内国法人が有する株式数はいずれも25%未満であるため適用対象となる外国子会社には該当しないと判断、請求を棄却した。

 この事件は、コンサルティング業等を営む法人が法人税等の確定申告の際に、海外所在の法人から受けた剰余金の配当の額の一部は外国子会社からの剰余金の配当であり、法人税法上益金の額には算入されないと判断して益金の額に算入しなかったところ、原処分庁が海外に所在する法人は請求人の外国子会社には該当しないと判断、その一部は益金の額に算入されるとして法人税等の更正処分等を行ってきた。そこで法人側が、原処分の全部取消しを求めて審査請求したという事案である。

 外国子会社配当益金不算入制度の趣旨は、納税者が一定の関与をしている外国法人からの配当については、一般の外国法人からの配当よりも課税上有利に扱うというもの(法令22の4①、法令23の2①)。つまり法人側は、剰余金の配当を行った海外法人が外国子会社等の要件を満たすか否かは、議決権のある株式の金額等が判断基準になるという解釈にそって判断すれば、その割合は100分の25以上となることから、配当が行われた日に海外の法人は制度の対象となる外国法人に該当すると主張して、原処分の取消しを求めたわけだ。

 これに対して裁決は、外国法人が株式会社である場合、外国子会社の判断基準は「株式の数」であると解釈するのが相当であるという判断を示した。その上で、配当が行われた日においていずれも100分の25未満と認められるから、この海外法人は制度の対象となる審査請求人の外国子会社には該当しないと判断、審査請求を棄却した。

 つまり裁決は、外国子会社の要件等を定めている法人税法施行令22条の4第1項1号の「株式又は出資の数又は金額」の読み方は、株式の数、出資の金額及び出資の数の4通りの組合せがあるが、外国法人が株式会社の場合、外国法人の経営判断への内国法人の支配力つまり影響力を示すのは「株式の数」であるという判断を示して、請求人側の請求を棄却したわけだ。

(2018.12.14国税不服審判所裁決)

提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)

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2月19日更新

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2019.07.29 16:13:46