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外務省の有識者懇談会 国際連帯税の議論を開始

 企業や人の国際的な活動に課税する「国際連帯税」について検討する外務省の有識者懇談会が、7月22日に初会合を開いた。国際連帯税は河野太郎外相の肝いりの構想。為替取引や国際線の航空券などに低率の税をかける案が浮上しており、懇談会は具体化を目指す。
 懇談会は、日本のシンクタンクや大学、米国の財団や金融機関などの有識者7人で構成する。2024年に新しい1万円札の顔となる明治の実業家・渋沢栄一氏の子孫で、投資コンサルタント「シブサワ・アンド・カンパニー」最高経営責任者(CEO)の渋沢健氏が座長を務める。 河野氏は初会合の冒頭で「国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)を2030年までに達成しようとすると、毎年2兆5000億ドル(約270兆円)の資金が不足する。政府開発援助(ODA)を2倍、3倍にしても間に合わない。いろいろなアイデアを議論したい」と述べた。
 国際連帯税はフランスや韓国など約10カ国で導入されており、外務省は10年度から財務省に予算化を要望してきた。それでも実現していないのは、外国為替や株式などの取引に課税する金融取引税が含まれる可能性があるためだ。市場側から「投資家の利回り低下や証券業界の収益悪化、非課税国への資本流出をもたらす」(メガバンク幹部)と懸念する声が相次いでおり、財務省幹部は「少しでも増税したいのは確かだが、消費税率を引き上げてから時間を空けずに新税導入を打ち出せば、景気が悪化してその主犯格にされかねない」と漏らす。
 森友学園問題や事務次官セクハラ問題で信頼を失墜させたとはいえ、いまだ霞が関の中核にいる財務省をどう抑えるのか。将来の首相候補に推す声も自民党内から出ている河野氏にとって正念場になりそうだ。

提供元:エヌピー通信社

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2月19日更新

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 企業や人の国際的な活動に課税する「国際連帯税」について検討する外務省の有識者懇談会が、7月22日に初会合を開いた。国際連帯税は河野太郎外相の肝いりの構想。為替取引や国際線の航空券などに低率の税をかける案が浮上しており、懇談会は具体化を目指す。 懇談会は、日本のシンクタンクや大学、米国の財団や金融機関などの有識者7人で構成する。2024年に新しい1万円札の顔となる明治の実業家・渋沢栄一氏の子孫で、投資コンサルタント「シブサワ・アンド・カンパニー」最高経営責任者(CEO)の渋沢健氏が座長を務める。 河野氏は初会合の冒頭で「国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)を2030年までに達成しようとすると、毎年2兆5000億ドル(約270兆円)の資金が不足する。政府開発援助(ODA)を2倍、3倍にしても間に合わない。いろいろなアイデアを議論したい」と述べた。 国際連帯税はフランスや韓国など約10カ国で導入されており、外務省は10年度から財務省に予算化を要望してきた。それでも実現していないのは、外国為替や株式などの取引に課税する金融取引税が含まれる可能性があるためだ。市場側から「投資家の利回り低下や証券業界の収益悪化、非課税国への資本流出をもたらす」(メガバンク幹部)と懸念する声が相次いでおり、財務省幹部は「少しでも増税したいのは確かだが、消費税率を引き上げてから時間を空けずに新税導入を打ち出せば、景気が悪化してその主犯格にされかねない」と漏らす。 森友学園問題や事務次官セクハラ問題で信頼を失墜させたとはいえ、いまだ霞が関の中核にいる財務省をどう抑えるのか。将来の首相候補に推す声も自民党内から出ている河野氏にとって正念場になりそうだ。提供元:エヌピー通信社
2019.07.26 09:08:13