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関連法人口座への入金額は請求人に帰属しないと認定、取消し

法人税 判例

 休業中の関連法人名義の口座に振り込まれた運送事業等に係る入金の帰属が争われた事件で国税不服審判所は、関連法人の口座に金員が振り込まれた当時、審査請求人は運送事業を営んでいなかったことから、関連法人が休業となる以前の運送事業に係る収入金額とみるのが相当であると認定、関連法人の口座への入金額は審査請求人には帰属しないと判断して、原処分の全部を取り消した。

 この事件は、システム開発等を営む法人(審査請求人)が、関連法人名義の預金口座への振込み等による入金額は請求人に帰属し、また請求人が取得した乗用自動車は請求人の事業用資産ではないことなどを理由に、法人税の修正申告並びに消費税等に関する期限申告をした後に、その入金額は請求人には帰属せず、また乗用自動車は請求人の事業用資産であるなどという判断から、法人税及び消費税等に係る更正の申出及び更正の請求をしたのが発端になった事案である。

 関連法人は一般貨物自動車運送事業等を営み、請求人の代表者が代表取締役を務めていたという関係にあった。そのため、原処分庁が、関連法人名義の口座への入金額は関連法人が休業したことを利用して請求人が売上を除外したものであり、また乗用自動車は請求人の代表者が個人的に使用する目的で取得されたものであるなどと認定して、更正の申出に対する結果のお知らせ及び更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分をしてきたため、請求人側が原処分の全部取消しを求めて審査請求したというわけだ。

 原処分庁側は、関連法人が運送事業等を休業したのは関連法人名義の口座への入金がされる前であるから、その入金額は請求人に帰属する旨主張して審査請求の棄却を求めた。

 これに対して裁決は、関連法人は少なくとも入金時期の半年前までは運送事業を行っていたとみることができる一方、請求人が運送事業に必要な許可を受けたのは入金時期の1ヵ月ほど前であり、関連法人の口座に入金があった頃に、請求人が運送事業を行っていたとは認められないと指摘。

 そうした事実関係から、関連法人名義への運送事業の入金、保険会社からの振込み、自動車販売業者からの振込みは、関連法人が休業となる以前の運送事業に係る収入金額とみるのが相当であることから、その入金額は請求人には帰属しないと判断して、原処分を全部取り消している。

                      (2018.05.10国税不服審判所裁決)

提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)



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 休業中の関連法人名義の口座に振り込まれた運送事業等に係る入金の帰属が争われた事件で国税不服審判所は、関連法人の口座に金員が振り込まれた当時、審査請求人は運送事業を営んでいなかったことから、関連法人が休業となる以前の運送事業に係る収入金額とみるのが相当であると認定、関連法人の口座への入金額は審査請求人には帰属しないと判断して、原処分の全部を取り消した。 この事件は、システム開発等を営む法人(審査請求人)が、関連法人名義の預金口座への振込み等による入金額は請求人に帰属し、また請求人が取得した乗用自動車は請求人の事業用資産ではないことなどを理由に、法人税の修正申告並びに消費税等に関する期限申告をした後に、その入金額は請求人には帰属せず、また乗用自動車は請求人の事業用資産であるなどという判断から、法人税及び消費税等に係る更正の申出及び更正の請求をしたのが発端になった事案である。 関連法人は一般貨物自動車運送事業等を営み、請求人の代表者が代表取締役を務めていたという関係にあった。そのため、原処分庁が、関連法人名義の口座への入金額は関連法人が休業したことを利用して請求人が売上を除外したものであり、また乗用自動車は請求人の代表者が個人的に使用する目的で取得されたものであるなどと認定して、更正の申出に対する結果のお知らせ及び更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分をしてきたため、請求人側が原処分の全部取消しを求めて審査請求したというわけだ。 原処分庁側は、関連法人が運送事業等を休業したのは関連法人名義の口座への入金がされる前であるから、その入金額は請求人に帰属する旨主張して審査請求の棄却を求めた。 これに対して裁決は、関連法人は少なくとも入金時期の半年前までは運送事業を行っていたとみることができる一方、請求人が運送事業に必要な許可を受けたのは入金時期の1ヵ月ほど前であり、関連法人の口座に入金があった頃に、請求人が運送事業を行っていたとは認められないと指摘。 そうした事実関係から、関連法人名義への運送事業の入金、保険会社からの振込み、自動車販売業者からの振込みは、関連法人が休業となる以前の運送事業に係る収入金額とみるのが相当であることから、その入金額は請求人には帰属しないと判断して、原処分を全部取り消している。                      (2018.05.10国税不服審判所裁決)提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)
2019.02.08 17:03:39